おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

フライングゲット・弘前公園の紅葉

 1日から、弘前公園にて「弘前城菊と紅葉まつり」が開催されています。

 それに先立つ10月30日(土)、あまりにお天気がいいので、お友達二人と「お城(弘前公園)にウオーキングに行こう」ということになりました。車は市民会館に駐められるだろうと気楽に考えていたところ、予想外の「満車」。急遽、ちょっと苦い思い出のある藤田記念庭園駐車場に駐めることにしました。

 「苦い思い出」とは拙ブログにも書いたのですが、17時で閉鎖なのを確認せず、一晩、車を駐車場に置いておかなければならなくなったという失敗談です。

 ↓ こちらです。テヘ。

chokoreitodaisuki.hatenablog.com

 

 そして、駐車場入り口にはこちらが立っていました。

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 この注意書きは以前とはちょっと文面が違うような気がします。ひょっとして、私の失敗が生んだ張り紙なのではないだろうか、そんな思いが一瞬頭をよぎりました。でも、違うね。「いかなる場合においても云々」という一文から、「なんとか開けて貰えないか」と懇願した人の存在が読み取れるからです。私はあっさり諦めたもんね。

 さて。

 友人達と無事に合流し、ウオーキングスタートです。

 蓮の中堀の辺りを、このたびの「真子さんのご結婚」について声高に語り合いながら歩いていますと、後方にいらしゃった高齢のご夫婦のうち、奥様の方が、「うふふ」と笑われました。明らかに私達の話し声に対しての笑い声でしたので、私は「ねえ。そう思いますよね」と笑いかけました。すると、反応してこられたのは杖をついて歩いておられるご主人の方でした。

 「今通り過ぎて来たところに、大カリンの木があって、実をつけていたのを見ましたか?」

 私達が「いいえ」とお返事しますと、「こっちこっち」と案内して下さるのです。

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大カリンの実と、鈴なりに実をつけたイチョウ。圧倒されました。

 その方は、以前は弘前公園のボランティアガイドをなさっていたそうで、何も知らない私達を見かねたのか、続けてその辺りの見所を丁寧に案内して下さったのでした。

 

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 ケンポナシという木で、砂糖の原料となったそうです。こちらの木は水芭蕉の咲くところの近く(弘前市民は分かるかと思います)にあるのですが、そこから有料区域に至る坂の方に足を向けますと、

 

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 (弘前市民の方)、石垣にこんな口が開いているって、知ってました?

 そのご主人の説明によりますと、石垣の上は本丸御殿があった場所で、そこで使われた水の排水口がここなのだとか。こんな立派な下水設備があったなんて、ビックリです。
 ここでお礼を言ってそのご夫婦とはお別れしたのですが、今まで数え切れないほど訪れた弘前公園の一角でさえ、こんなにも知らないこと・見落としていたことがあったなんて、本当に驚きと喜びの体験でした。

 桜祭りや紅葉祭り、そういった華やかなイベント事の弘前公園も楽しいものですが、何気ない日常の弘前公園も魅力たっぷりだと、再認識させて頂きました。

 

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 ちなみに、ちょっとフライングかなと思った弘前公園の紅葉ですが、どんな感じって? こうよう。場所によってはすでに見頃を迎えていました。

 

 ところで、私は桜祭りには毎年ウキウキと出かけるのですが、「菊と紅葉まつり」の方は、今一つ乗り気になれないものがあるんですよね。それはですね、「菊人形」というものが、実はどうにも好きになれないからなのです。「菊人形」をみると、どうしても横溝正史原作の映画『犬神家の一族』を思い出しちゃうんですよ。そういう方、結構いらっしゃるでしょう?

 (長年胸にあった疑問を思い切って聞いてみました。キクは一時の恥ですから・・・)

 

 えー、そう言えばですね、『犬神家の一族』では「斧(よき)・琴(こと)・菊(きく)」という犬神家の家宝に見立てた殺人事件が起こるのですが、私の今日という日は本当に「良きこときく」日であったなあと、そう思ったのでした。では。