今週のお題「アニメ」
シスターフッドという言葉、皆さんご存じでした?直訳すると「姉妹関係」。そこから転じて「姉妹愛」を意味するとか。さらに、フェミニズムにおいては「女性同士の連帯・絆」を示す概念として使われるそうです。
また、文化・エンターテインメントの分野においては、フェミニズム的な要素は含まなくても、女性同士の絆・葛藤・共感などを描いた映画や小説は「シスターフッド映画(作品)」などと称されるそうです。
私はアニメはめったに見ないのですが、2年ほど前かな?長男が「一緒にみない?」と誘ってくれたので、二人でテレビの前に並んで標記の『ルックバック』というアニメ映画を見たのですが、凄く良かった。
ストーリーは明快で、小学生時代に知り合った二人の女の子が「漫画家になる」という夢に向かって一心に突き進んで行くという、ジャンプ漫画のような物語です。そう、ジャンプ漫画のようなんですよ。
「シスターフッド」という言葉はアニメを見終わった後に、スマホで口コミを読んでいて知ったのでした。「そうそう、女の子同士の絆の物語なのよ」と思うと同時に、こんな女同士の関係は初めて見た!と思ったのでした。
今でこそ、漫画も読まないアニメも見ない私ですが、20代までは漫画大好き、少女漫画も少年漫画も、青年漫画だって、むさぼるように読んでいました。その経験から言うのですが、どんなに厚い友情の物語も、女の子同士の場合は必ず男性が絡んでいました。恋の相手、失恋の相手、あるいは憎き敵として。
「シスターフッド作品」の例として、WikipediaにNHKの朝ドラ『虎に翼』がありましたが、大きくうなずきましたよ。あれは確かに女同士の友情・絆・連帯の物語だった、恋愛要素少なめの。でも、少なめとは言っても恋愛・結婚は女の人生から外すことは出来ないのでした。皆さんも、女同士の友情を描いた映画、漫画、ドラマ、小説etc.思い出して見て下さい。必ず男性も登場するでしょう?
『ルックバック』の面白い、あるいは斬新な点は、主役の女の子二人が全く男の子に興味が無いという所だと思います。とにかく二人は「漫画を描く」ことしか眼中にない。そして、その漫画を描くための相棒としてのお互いが世界の全てなのでした。男の子が入り込む余地もなく。
先に『ルックバック』はジャンプ漫画のようだと書きましたが、少年漫画においては男同士の友情は恋愛よりも尊く、戦いに身を投じることは何よりも優先されるべきことであったりと、恋愛(女性)の優先度は非常に低い場合があります。対して、少女漫画は恋愛至上主義と言ってもいいほど、恋愛要素満載、それがメインテーマと言っても過言では無いほどだと思います。
でも、『ルックバック』の二人は違いました。彼女たちにとって何より大事なこと、全身全霊で打ち込めること、それは絵を描くことであり、漫画を描くこと。彼女たちは小学生にして「創作の喜び」に目覚めその魅力に捉えられてしまったのです。
私は『ルックバック』の視聴後の感想を「凄く良かった」と書きましたが、ネットで得た知識によりますと、若い人はそういう時、「刺さった」と表現するようです。
ネットの口コミに、「ルックバックは創作に打ち込んだ経験のある人に、刺さる」とありましたが、私はさらに付け加えたい。「おばさんにも刺さる」と。
なぜなら、全てのおばさんはかつては少女であり、良き思い出の「シスターフッド」、後悔の「シスターフッド」等々、それぞれの胸に去来するものがあると思うから。そして、恋愛至上主義という価値観を他人事として眺められるようになったとき、つくづくと「女の友情って、有り難い」と思うようになるのではないかしらね。『ルックバック』は、おばさんがそんな風に自分自身を振り返るきっかけになるアニメだと思いました。ルックバック(振り返る)だけにね。
作中、二人が漫画を買うために手をつないでダッシュするシーンがあるのですが、刺さりましたね~。なんでグッとくるのか分からないのですが。「もう、あんな風には走れないなぁ」なんて思いながら、涙ぐんだことを思い出します。いい作品って、細かいところが印象に残ったりするんですよね。
最後に、もしこの記事を読んで「見ようかな」と思われる方がいらしたら、一言。ハッピーエンドではないですよ。余計なお世話かとも思いましたが、私達世代になると、心が打たれ弱くなると言いますか、「悲しい話は見たくない」という方もいらっしゃるかなと思いまして。これも私なりのシスターフッドということで。では。
















