おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

根開け(ねあけ)・芽鱗(がりん)

 青森県には有名な温泉が数多くあるのですが、それらの多くが「秘湯」と呼ばれたりしています。その中に「蔦(つた)温泉」というところがありまして、なかなかの人気のようです。その蔦温泉から少し山に入りますと、大小の沼が点在し、ハイキングコースとして整備されています。そのコースは、普段、運動など無縁のおばさんでも気軽に安全に、そして自然を十二分に満喫できる素晴らしさなのです。でも、そうは言ってもやっぱり山ですから、一人で行くのはちょっと心配。ということで、「蔦沼めぐりツアー」というのに参加して来ました。

 今回の記事では、せっかく覚えた言葉を忘れないうちに、書いておきたいと思います。

 酸ヶ湯(すかゆ、と読みます。ここも有名な温泉です)を過ぎて、蔦温泉に向かう道の両側には、うっとりするような「ブナ林」が続きます。

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 青森県で「ブナ林」と言えば世界遺産白神山地が有名です。白神山地のブナ林が原生林であるのに対して、こちらのブナ林は「二次林」というものなのだそうです。 

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 残雪の中に立つブナの根元には、ぽっかりと深い穴が開いています。これを「根開け」というそうです。名称はガイドさんから教えて頂いて、今回初めて知りました。存在自体は知っており、植物の出す熱で雪が解けるのだろうと思い込んでいました。帰って来てググりましたら、そうではないのだそうです。太陽光を吸収する木の幹は反射する雪よりも暖まり、その熱による、とか、幹を伝わった雨水が雪を溶かす等々。理由はいくつか考えられるそうですが、枯れ木の周りでもみられる現象なのだそうで、植物自体の熱によるものではないとのこと。思い込みって、あるものですね。

 

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 残っている雪が、人里離れているにもかかわらず、汚いんですね。車窓から眺めて、なんで雪の上に茶色く泥があるんだろう、と不思議に思っていました。

 これもガイドさんの説明で分かったのですが、茶色いものは、もちろん枯れ葉や泥などの「ゴミ」もありますが、多くは「芽鱗(がりん)」というものだったのです。

 芽鱗の一番分かりやすい例として、ネコヤナギを思い浮かべて下さい。ネコヤナギの固い芽は茶色い帽子をかぶっていますよね。そして、春になるとあの帽子を脱いで、銀色の芽を出します。ブナも同じなのだそうです。そして、その帽子を一般的に「芽鱗」といい、ブナの木の根元には、それはそれは沢山の芽鱗が、茶色い汚れのように落ちていたのです。

 私の目からも鱗、そしてその圧倒的な量に脱帽なのでした。続く。