おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

物欲の高まりが凄い②

 そもそも、物欲の高まりの波は一月の末から打ち寄せ始めていた。

 ノーカラーのコートが欲しくてたまらなくなっていた。冬物のコートは、長いの短いの、ダウンのウールの、厚いの薄いの、十分持っているというのに。でも、そのほとんどはフード付き、又はフードが取り外せたとしても大きな襟がついている。雪国にお住まいの方にはお分り頂けると思うが、雪深い地で車通勤する者にはフードは必須。仕事が終わって家に帰るためには、車の屋根に積もった雪を下ろさなければならないことがしばしば。しかも雪降る中。帽子では首元に入り込む雪を防止できない。そのためにフードなのだ。

 ところが、ここにきて事態は大きく動いた。

 一つは、仕事を辞めたので外出はお天気と相談して決められるようになったこと。二つ目は趣味の編み物に精を出した結果、帽子やスヌード(襟巻きのようなものです)がたくさん出来たこと。でも残念な事に、帽子やスヌードはフード付きコートとは相性がよろしくない。

 欲しいな~、欲しいな~、帽子やスヌードの映えるノーカラーのコートが欲しい~!しかも、時は冬物バーゲン最終セール。そうね、確かにコートはたくさん有るわね、でも、どれも何年も前に買った物だし、洋服は最近全然買ってないし、それに第一ノーカラーは持ってないんだし・・・。買うための理由って、いくらでも思いつくものよね。

 本当に危なかった。もし、「どれ、ちょっと見るだけでも見てみるか」なんて気を起こして出かけていたら、絶対買っていたと思う。しかも、「欲しい」気持ちが先行して、おまけに割引につられ、ろくにえり好みすることもなく買っていただろう。ノーカラー(えり無し)だけに。

 でも、コロナも恐いし出かけること自体億劫でもあるしと、何日か「自粛」しているうちに、憑きものでも落ちるかのように、「要らないな」という気持ちになったのだ。

 そう、見なければ欲しくなることもない!ウロウロと外をほっつき歩くから目に負けてしまうのだ。心にズキンとくる気づきがあった。フードだけに。

 不要不急の外出を避けるのは、無駄遣い防止にも効果てきめん。ステイホーム、ステイホーム。

 が、しかし。敵は家の中にもいた!しかも強敵が。コート購入をやめた心の隙間に入り込むかのように、「電気圧力鍋」という刺客を送り込んできたのだ。おのれテレビめ、おのれインターネットめ!私があっさりとやられてしまったのは、昨日①に書いたとおりである。続く。