『カティーサーク』はイギリスの帆船ですが、日本人にとってはウイスキーの名前として有名だと思います。特に昭和世代にとっては、
カッティ~ サ~クゥ ♪ というおなじみのフレーズと共に思い出されますね。
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息子の飲み残しがありました
カティーサークはインドからイギリスに「お茶」を運ぶために作られたクリッパー(大型帆船)なのですが、スエズ運河開通の年と建造時期が重なってしまいました。スエズ運河はほとんど無風のため、帆船は用をなさないのです。お茶を運ぶという本来の使命を果たすことの出来なくなったカティーサークですが、紆余曲折を経て、幸運なことに1954年からグリニッジにて、現存する唯一のティークリッパーとして保存展示されることになりました。
悲劇は2007年に起こりました。当時、大規模な修理と復元作業が行われていたのですが、そのさなか、火災が発生したのです。火は1時間半以上も燃え続け、多くの部分が消失してしまいました。しかし、分解修理中だったことが幸いし、貴重な装飾類や木材部分は別な場所に移されており、無事だったのです。
2012年、修復を終えたカティーサークは、エリザベス2世によって一般公開の再開が宣言され、私たちは再びその美しい姿を目にすることが出来るようになりました。
パリのノートルダム大聖堂の火災という、悲しいニュースがありました。マクロン大統領は必ず再建するという声明を出しました。
教会にとって最も大事な聖遺物(ノートルダム大聖堂の聖遺物には、キリストの茨の冠や十字架の一部、キリストを打ち付けた釘があるとされています)や、貴重な美術品のオリジナルは無事だというニュースもあります。
壊されては復元され、というのがノートルダム大聖堂の歴史のようです。再建には莫大な費用や長い年月を要するでしょうが、再建の日が待たれます。「行って応援」したいものです。
それにしても、自分の年齢を考えると再建されたノートルダム大聖堂を目にするのは可能なのか?
新しくパリッと蘇った姿を見たいものですが・・・。では。