おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

へこんでいる話を盛って話すお爺さん

今週のお題「盛り」

 

 別なお話を書くつもりでハテナブログのページを開いたら、今週のお題「盛(も)り」が目に飛び込んで来て、これは千載一遇のチャンス、「あの話」を書こうと飛びついた次第です。

 

 亡き姑から大昔、聞いた話です。

 ご近所の○○さんのお爺さん(故人)は話が本当に面白くて、町内の集まりではいつもみんなを笑わせている方なのだそうです。そして、その日姑が聞いてきたのは、そのお爺さんの布団に対するこだわりについてだったそう。

 以下、語り手はそのお爺さんです。

 

 「私は万年床なんだよ。家族にどんなに言われても、絶対に布団は上げない。干すのもお断り。家内が文句を言うけど、無視、無視。

 万年床は便利だよ、眠くなったらいつでも布団に入れるし、朝の面倒も無い。

 ずっとその生活だから、今では敷き布団が私の体の形にへこんでいる。本当にぴったりフィット。なんとも言えない心地よさ。特に布団に入るときの、あのスポッとはまる感じ、あれがたまらない。この頃では、へこみが深くなってしまって、朝、抜け出るのに一苦労。でも気持ちいいんだよ。皆さんも布団なんか干さないで、万年床、やりなさい、本当に」

 

 姑は笑いながらこの話を教えてくれましたが、大の綺麗好きでもあったので、どこか気持ち悪そうでもありました。

 対する私は、ちょっと憧れるものがありましたね、万年床。いつでも好きなときに布団に潜り込める。しかもその布団ときたら、オーダーメイドのくぼみの心地よさが体を包み込んでくれる・・・。素晴らしきかな万年床!

 でも、分かっています。それは人を駄目にする禁断の凹み。そんなものにはまってしまったら、ただでさえ怠惰な毎日がさらに加速して、万年ダラになるのは目に見えています。

 布団を上げて、あるいはベッドを整えて、朝を軽快に始めることが、いい一日のスタートですよね。つい鼻歌でも歌いたくなるような、気持ちのいい朝を目指したいものです、シングだけに。万年ダラにならないようにね。では。