今週のお題「納豆」
我が家の息子その2。自慢の息子ではありますが、ちょっとウッカリと言いますかボンヤリと言いますか、そういう所がありまして、まあそれも彼の魅力の一つでしょう。
彼が高校生だった頃の思い出です。
朝ご飯を食べ終わった途端に、彼が声を上げました。
「しまった。納豆を忘れてた。納豆、食いたかったのに、もうご飯食べ終わっちまった」と、心から悔しそうに嘆くのでした。
私が、「じゃあ、納豆だけ食べればいいじゃない」と言った時の彼の反応が忘れられません。
「いいの!いいの?納豆だけ食うなんて、そんな贅沢許されるの?」そう言うと、彼は実に嬉しそうに納豆のパックに手を伸ばしたのでした。
我が家は普通の中流家庭だと思うのです。そこまでケチケチして子育てをしたつもりもないのですが、貧乏性って遺伝するんでしょうか。おかしいけれどちょっと情けないような、なんとなく後を引く思い出の一コマです。
話は変わりますが。
「後を引く」という表現はこういう場合に適切かちょっと自信がなくて、広辞苑を引きました。
後を引く いつまでも続いてきまりがつかない、とあり、続いて例文が載っていました。「お屠蘇気分が後を引く」「ピーナッツは後を引く」の二つです。お屠蘇気分はともかく、ピーナッツは食べ始めると止められないというのは、辞書の例文になるほど万人に共通の現象なんですね。
「糸を引くのは納豆、後を引くのはピーナッツ」、新しい豆知識としてどうぞお納め下さい。納豆だけに。
ちなみに、私は辞書を引くのも好きですが、納豆も挽き割りが好きです。では。