若い人(30代、男性)とおしゃべりをしていたら、
「チェアリングって、知ってます?」と聞かれました。いいえ、初めて聞く言葉です。何でも、
チェアリングとは、持ち運び用に軽量化された椅子を野外に設置し、そこに腰かけて主に飲酒などをしながら過ごす行為を指す造語。 Wikipediaより
と言うことらしいです。
その方が言うには、
「家の狭い庭に椅子を持ち出して、そこで新聞読んだり、本読んだりしてみたんですよ。いや、これがなかなかいいんですよ。普通の行為にチェアリングって名前がつくと、何か新鮮なんですね。新しい発見みたいな」
お話を聞いていて、とても面白く楽しい気持ちになりました。日常の何気ない行為も創意工夫・気持ちの持ちよう次第で、それまで気がつかなかった豊かな時間になり得るんだと、大げさに言えばそんな風に思いました。
私はお酒が飲めないので、野外に持ち出した椅子に腰掛けてするのは、やっぱり読書や考え事になるかと思います。ちょっと残念なところはあります。
何年か前に、酒席で聞いた次のような会話を思い出しました。20代数名、60代一名の、冗談交じりの会話です。
A 「俺さ、ビールに合う最高のつまみが何か、分かったんだよね。それはさ」(間)
B 「まじで?(笑)」
60代「いや、分かる。最近、日曜の昼にたまにシャンパン飲むんだけど、シャンパンには」(間)
「風」
全員 爆笑
B 「ウイスキーには、音楽だな」
A 「お、いいねえ。じゃあ日本酒には?」
B 「ふるさと」
全員 「おー!」
チェアリングで、太陽の下、あるいは風に吹かれて、お気に入りの音楽を流して、ふるさとの景色を眺めながら飲むお酒、最高でしょうね。正にナイスな時間、チェアだけに。お酒の飲める人にスィット(嫉妬)してしまいます。チェアだけにね。では。