パチンコ屋さんの駐車場が広大だというのは、地方あるあるらしいですね。「らしい」と言うのは、それが当たり前すぎて、指摘されるまで気づかなかったということです。
地方では車は必須、車無しの生活は本当に不便です。一家に一台どころか、家庭によっては一人一台だって珍しくはありません。
そういう状況なのですから、パチンコに行くにも車で行く人が圧倒的なわけです。そして、これも地方人あるあるなのですが、駐車料金はできるだけ支払いたくない。そうなれば、お客さんを呼びたい、長時間過ごして頂きたいと考えるパチンコ屋さんは、当然、自前の無料駐車場を完備すると言うことになるわけです。
今朝、九時半頃だったでしょうか。あるパチンコ屋さんの前を通り過ぎようとしますと、平日の朝だというのに、すでに沢山の車が駐まっていました。そして、私の前方を一台のタクシーが過ぎたかと思うと、そのパチンコ屋さんの入り口前に駐まったのでした。
「パチンコ屋さんにタクシーで乗りつけるとは、豪気なもんだ」
少々大げさにそんな事を思ったのですが、続けて思い浮かんだのは、
「帰りもタクシーで帰れるといいね」
という事でした。
40年以上も前になるのですが、母が笑いながら教えてくれた、パチンコにまつわる村の噂話が思い出されます。
「○○さんの奥さんがパチンコに夢中になってしまって、毎日、通ってるんだって。○○さんは漁師だから、(夜通しの)イカ漁からあがって昼に帰ってくると、ご飯の用意はあるけど奥さんはパチンコに行ってて留守なんだと。ある日、○○さんが帰ってくると、ちょうど奥さんがタクシーに乗るところ。ちょうどいい折りだと思って、どこに行くんだ!と怒鳴ったら、『パチンコさあ。一緒に行かない?』とケロリと言うんだって。○○さんもあきれて『俺は昼寝だ』」
母は話し上手な人だったので、聞きながら大笑いしたのを覚えています。
この話しの出所は、その○○さんご本人だろうと思うのですが、心が広いと言いますか、明るい方だなあと思うのです。奥さんのパチンコ通いは決して許してはいなかったと思うのですが、諦めの境地だったのでしょう。そして、それを面白おかしく笑いにすることでストレスを軽減していたのだと思います。
ギャンブル依存症の家族に対する接し方としてそれが正しいかどうかは別として、自分自身を守る方法としては、深刻にならないという事も大事かと思います。結局の所、依存症を克服できるかどうかはその本人の問題なのですから。
パチンコ屋さんに集う皆さんも、ストレス発散・娯楽として楽しむ程度ならともかく、依存症というレベルにはならないよう注意した方がいいかと思います。
第一、「勝つ人よりも負ける人が圧倒的に多い」、それがパチンコという物なのです。それが証拠に、大雪の今冬だと言うのに、パチンコ屋さんの駐車場の広々と綺麗なこと。除雪(ブルドーザーで雪を寄せ集めます)だけではなく、排雪(集めた雪をショベルカーでトラックに積み、雪捨て場に運びます)も行っています。お金あるんですねえ。
そのお金って、そう言う事ですよねえ。苦労して稼いだお金が、パチンコ屋さんに消えていく・・・。駐車場から雪が消えていくように・・・。
雪は春になればケロリと終わりますが、パチンコに打ち込んでいる(パチンコだけに)皆さんは、終わり時はお分りなのでしょうか。タクシーで来たお客さんが無事タクシーで帰宅出来ますよう、他人事ながら願って、今日のブログは打ち止めにしようと思います。では。