おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

リンゴには驚かされることばかりだ 1

 知人のリンゴ畑にお手伝いに行くことが、大きな楽しみになっています。今は「ふじ」という主力品種の収穫を前に、「葉とり」という作業の真っ最中。リンゴは陽の光を浴びて真っ赤に色づくので、邪魔になる葉を取り除くのです。

 どれぐらい取り除くかは農家さんによってまちまち。思い切りよく取ってしまう所もあれば、多めに残す所もあり。

 ↓ 知人の所はこんな感じ。

 

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 果物が沢山なっている状態を「枝もたわわに」と表現しますが、「枝もたわむほど重そうに」という意味ですね。実際、大変な重さです。そこで、ある程度実が大きくなった時点で、枝が折れないよう「支柱」をたてるわけです。写真の黒や緑の棒がその支柱です。

 支柱の先端はUの字になっていて、枝をがっちり受け止めるようになっています。私は支柱を立てる作業はやったことはありませんが、Uの字で枝を受け、ぐいと持ち上げて反対の先を地面にちょうど良く置く、だいたいこんな感じだろうと思います。

 そして、滅多にないことなのでしょうが、こんな「ど根性リンゴ」が生まれたりするのです。

 ↓

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 恐らく、最初は枝とU字の隙間に余裕で収まるほどの小さな丸いリンゴだったのだと思います。それが、成長するに従い、その「隙間」の形にぴったりフィットするように形を変え、精一杯大きくなったのだと思います。

 

 「ちょっと来てみて下さい」

 思わず知人を呼んでしまいました。リンゴ畑の出来事には、少々のことでは驚かない知人も、気付くなり大笑い。そして、笑いが治まった後、次のようにこのリンゴに声を掛けたのです。

 「頑張って最後まで成長して。ちゃんとジュースにしてあげるから」

 リンゴも「ど根性リンゴ」ですが、生産者も凄いですね。

 形のいい綺麗なリンゴは贈答用になり、美味しいけれどちょっと不格好なリンゴは家庭用として出荷されます。そして、あまりにも不格好すぎたり傷が目立ちすぎたり、あるいは味の未熟なもの、そういったリンゴはジュースとして販売されるのです。勿論、手間暇はかかります。でも、その手間を惜しまず、さまざまに知恵をしぼり(ジュースだけに)、生産者は頑張っているのです。続く。