おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

りんご畑賛

 このところ、知人のりんご畑に「実すぐり」のお手伝いに通っています。

 「実すぐり」について気になる方は、去年の記事をどうぞ。

リンゴの「実すぐり」の「すぐり」とは - おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

 

 りんご畑に行って作業をしていると、晴れ晴れとした心持ちになります。特に、私のような「お手伝い」という身分は、お天気の良い日を選び、好きな時間帯に好きなだけ働けばいいのですから、楽しさ100%なのです。

 広い畑には私と知人(私よりちょっと年上の女性です)の二人きり。それぞれのハシゴを抱え、りんごの木の回りを少しずつ移動して作業を進めます。一本の木を挟むこともあれば、別々の木にかかっていることもあります。変わらないのは、距離にかかわらずお喋りに花が咲くという点です。世間話やお互いの家族のことなども話しますが、特別なのはりんご栽培に関する、さりげなくも含蓄に富んだ言葉を聞かせて頂ける事です。私は本当に素人なので、収穫を左右する実すぐりは恐々やっているところもあるのです。

 「実を残しすぎても、二番すぐりでとれば大丈夫だから。後からでもどうにでもなる」

 「実を落とし過ぎたら、そういう枝は来年、いい実をつけてくれるから」

 「これほど生ってる実が、全部りんごに成ったら枝がもたないよ。どんどん落として」

 「せっかく花が咲いても受粉しなかったのは、勝手に落ちるから。今年はそれが多くて心配。でも、勝手に落ちる分、実すぐりの手間が省けるってお義母さんがよく言ってた」

 「嫁に来た最初。りんごの蕾を落とすのにビックリして、可哀想だって言ったら、これ全部りんごに成ったら、オラが可哀想だって、お義母さんに笑われた」

 「私自身も良く分からないでやってることがいっぱいあって。どれが正解って事はないんだと思う。結局秋になって、その時に答えが出る。だから面白いよね」

 

 この他にもたくさんの知人の励ましの言葉は、慣れない作業をする私に「決断力」をあたえてくれました。

 これほどのりんごの木!この鈴なりの実!

 私の実すぐりの良し悪しなんてどれほどのものか。りんごは自分の力でりんごになる!

 

 下の写真はりんご畑のクローバーを撮りました。クローバーは地味を豊かにするので、種をまいて育てているのだそうです。

 帰化植物も使いよう、ものは考えよう。私は農作業に「苦労している婆さん」=苦労ばあではなく、楽しんで畑に通っているのです。畑が私の四つ葉のクローバーなのですよ。では。

 

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