おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

日帰り温泉で笑った

 所用で青森県むつ市に行きまして、せっかくなので某温泉ホテルのお風呂に入ってきました。ますます美しくなった私をお見せできないのが残念です。(真顔)

 ホテルの実名を出さないのは、これから書くことは、私としては本当に面白く楽しませて頂いたので、好意と感謝をもってのものなのですが、もしかしたらホテル側としては「笑い」の部分が不本意かも知れないと思ってのことです。

 でも、少なくとも、私のブログの読者である皆さんは、好意的に読んで下さると確信しています。

 

 ホテル入り口から一歩足を踏み入れますと、まず、ロビーの広さに驚かされます。そして、その驚きに、中央にそびえる樹木のオブジェとその幹に取り付く剥製達が拍車をかけます。

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 二匹の熊の剥製が写っていますが、下の熊の顔にご注目下さい。コアラに似てる!と思いませんか?

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 ちょっと写真の写りが微妙なのですが、下から見上げたとき「わ、コアラ?」と思いました。コアラは有袋類なので熊とは全く別物なのですが、英語では「コアラベア」とも言うし、日本語では「フクログマ」とか「コモリグマ」という名前もあるのです。コアラをみて熊を連想するのは自然な事のようです。

 

 さて、次の写真は、その広いロビーの一角に置かれたテーブルです。

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 天井の照明が写り込んでしまうのが残念ですが、動物が埋め込まれたデザインなのはお分かり頂けるかと思います。

 「あれっ、これひょっとして十二支?」そう思いまして、子、丑、寅、卯・・・と数えてみますと、確かに居ました、12匹。良く思いつくな~、こんなデザイン。

 立派なテーブルなんですよ、立派なんですけど、面白さが勝ってしまうんですよ。数え終わって、笑ってしまいました。

 

 さあ、いよいよ本題と言いますか、落語なら真打ち、相撲なら結びの一番とも言うべきお話です。

 フロントの向かい側の壁に、賞状や写真を飾っているコーナーがありました。賞状はある人物が陸上のフィールド競技で新記録を出した時のものや、青森県の最優秀選手賞に選ばれた時のものなどです。写真はその人物と思われる男性が、先代・貴乃花(故・藤島親方)と握手をしているものなどです。ああ、この人物はきっとこの地区出身のお相撲さんで、郷土の誇りということで展示しているのだな、そう思いました。

 それにしても、何という四股名のお相撲さんだろう。私は好奇心が抑えられず、フロントのお姉さんに尋ねました。

 

 私 「すみません。あの写真のお相撲さんは、何という名前の方ですか?」

 お姉さん 「えーと、何でしたっけ?有名な親方ですよね」

  「いえ、親方の方では無くて、あの若い人の方です」

 お姉さん 「ああ。あれはスカウトに来たときに記念に撮っただけで、相撲取りにはならなかったんですよ」

  「え、ならなかったんですか?」

 お姉さん 「はい。今、うちの支配人やってます」

 

 つまり、壁のあのコーナーは、支配人の個人的思い出コーナーだったというわけです。いいと思います。それぐらい、支配人の裁量で許されて当然のことです。こうやって話のタネにもなるのですから、ホテルとしても面白い「取り組み」になっていると思います。

 

 車に戻ってしばらくの間、笑いの波が収まりませんでした。

 郷土の英雄を讃えているのかと思いきや、自分の栄光を自分で讃えている、いいなあ、その感覚。私は元来、卑屈な人よりは傲慢な人、謙遜より自慢を聞く方が好きなので、私はこの話の見事な「オチ」に笑わされつつも、笑いの底には爽やかなものがあったのです。

 冒頭で、「ますます美しくなった私をお見せできないのが残念」と書きましたが、私もブログに自分の写真を堂々と載せられるような、そんな人間を目指したいと思うのでした。まだまだ修行中なのです。では。