おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

「ゆがみ」なのか「写実」なのか

 先日、拙ブログで紹介した写真を再掲します。

f:id:takakotakakosun:20190527101951j:plain

 友人からは「不細工だね」とか「セクシーだ」とか、感想を頂きました。

 そして、この猫の写真と並べたのが ↓ こちらになります。

 

ドミニク=アングル作 『グランド・オダリスク

f:id:takakotakakosun:20190527102008j:plain

 

 私が上の猫の写真からこの絵を連想したのは、寝そべって振り返っているという、ポーズの共通点からと言うのは勿論ですが、一番は「背中の長さ」だったように思います。

 アングルが正確なデッサン力を持っていたことは、他の作品を見るまでも無く、上の絵のカーテンや寝具や小物類を見れば明らかだろうと思います。ということは、この女性の異様に長い背中や変な右胸、右の太ももとお尻の妙な付き方、あるいは両腕の長さのアンバランスさなどは、「わざと」そうしたのだろうという結論になるわけです。

 この絵は発表された当時の評判はさんざんで、「椎骨が2、3個多い」と揶揄されたそうです。一体、アングルは何を狙ってこのような表現に挑戦したのでしょうか。

 一説には、「写真」に対抗するため、「絵画」にしか出来ない独特の美の創出を目指したとも言われているようです。説得力のある説だなあと思いますね。

 

 話は変わりますが、息子の中学の同級生に、脚が短いので有名なX君という男の子がいました。息子の言葉を借りますと、

「あいつの脚の短さってか、胴の長さってか、ヤベーんだって」

そのX君がある日、言ったそうです。

「俺、病院で写真(レントゲン?)とったら、普通より背骨多かったわ」

 

 下の過去記事で、エル=グレコは写実の画家ではないかと書きましたが、ひょっとしたら、『グランド・オダリスク』も、モデルを正確に写した作品なのかも知れません。

 独自のアングルから考察してみましたが、どうでしょうか(笑)

 それにしても、気になるのは彼女が右手に持つ、クジャクの羽で出来たホウキのような道具です。それは一体何?ハダカでそれだけ持って、何に使うの?妙に気になるのでした。では。

 

chokoreitodaisuki.hatenablog.com

※こちらの過去記事を読んで頂けると、「グレコは一粒で二度美味しい」状態なのです。