「エースをねらえ!」は間違いなく、名作マンガですね。
登場人物の一人一人が非常に魅力的なのは勿論ですが、理想的コンビ像も、そこにはあるのです。
主人公・岡ひろみと宗方コーチ。ひろみとお蝶夫人。藤堂さんと尾崎さん(千葉ちゃんも入ると理想のトリオになります)。宗方コーチと加賀のお蘭。宗方コーチと桂大悟。ヒロミとジャッキー。ひろみの飼い猫ゴエモンとシナモン・・・。
あまたのコンビの中で、私がナンバーワンとして取り上げるのは、
「ひろみと牧」のコンビです。
牧ちゃん、覚えてますか。そう、ひろみの親友です。
二人は高校に入学して、一緒に憧れの西高テニス部に入部します。二人とも「性格がいい」のが取り柄のフツーの女の子でした。ところが、ひろみ一人だけ、どんどん「高み」へと階段を、それも凄いスピードで上っていくのです。
そこには深い苦悩と涙の日々、栄光と挫折の繰り返しが待っています。そして、そのひろみの回りには、宗方コーチを始めとした、そうそうたるメンバーが集まり、やがてひろみは、世界レベルの綺羅星のごとき人々の中へと入って行くことになるのです。
一方。
牧は一貫してフツーの女の子のままです。ブレること無く、ひろみを支え応援し続ける、一般人なのです。格差です。しかも、広がリ続ける格差です。ところが、牧という人は、妬むこと無く、卑屈になること無く、変わらぬ友情を示し続けるのです。
マンガだもの。そう言ってしまえばそれまでですが、でも、牧がひろみに対して変わらぬ友情を持ち続けたのには理由があると思うのです。それは、他ならぬ、ひろみが変わらなかったからではないでしょうか。テニスで脚光を浴び、煌びやかな人達に囲まれようとも、おごること無く、慢心すること無く、「素直」な心を持ち続けること、それこそが宗方コーチが見抜いた、ひろみの最大の武器だったのです。
類は友を呼ぶと言いますが、「ひろみと牧」というコンビは、「素直な心」という共通項で結ばれているのだと思います。
人は変わります。それゆえに友情は脆いものでもあります。それを強固に結びつけるものとして「素直な心」に勝るものはないでしょう。でも、その素直さを持ち続けることは難しい。「素直さ」を失わない、それもまた大きな才能の一つであり、そういう意味では牧という人もまた、大いなる才能に恵まれた者の一人なのです。
テニスや勉強に抜きん出た登場人物の中で、全くフツーの女の子・牧。トランプで言えば、彼女はエース揃いの中で異色の活躍を見せる、ジョーカーのような存在かも知れないと、改めて思うのです。
さて。ジョーカーは2枚。もう一枚は・・・、やっぱり千葉ちゃんでしょうね。リップ・サービスではなく。ファンも多いですよね。(メガネ男子のさきがけですものね)では。
#シュガラお題「理想のコンビ」
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