おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

見られている!

 「リスティング広告」って、聞いたことありますか?

 スマホやパソコンを開くと、「何で私にそれを?」と驚くような商品の広告が提示されることがありますよね。例えば私の場合、以前にも書いたのですが、「バビルサ」という動物についてネットで調べた後、「バビルサの頭骨レプリカ」がお勧めされました。また、つい最近は、サウナについて拙ブログに書いたところ、家庭用サウナの広告が登場するようになりました。

 このような、各人の検索結果に応じて興味のありそうな商品を提示するものを「リスティング広告」というのだそうです。

 実際に欲しい商品があってそれを検索し、それに該当する商品がリスティングされるのであればまあいいのですが、「バビルサの頭骨レプリカ」や「家庭用サウナ」のような、語句の検索結果に基づいたリスティングは本当に困ります。欲しくなるじゃないですか。

 昨日まではその存在を知らず、あるいは知っていても気にかけることはなかったものが、見せられたことによって欲しくなる。これぞ広告の力、「供給が需要をうむ」という事でもあるのでしょうか。

 ところが、そうやってリスティングされるものは、そのほとんどが必需品では無く、しかも高価である場合が多く、結局諦めることになります。いたずらに物欲を刺激され、「諦める」という苦渋の決断を迫られる、それがリスティング広告

 「バビルサの頭骨レプリカ」も「家庭用サウナ」も、買いませんから。買いませんから。ここに宣言します。

 

 さて、私のイツメン(いつものメンバー)は全員で四人です。同じような年の頃です。以前、その四人で何か共通の趣味を始めようという話になりました。条件は、冬に雪が積もっても出来る物、お金がかからないこと、楽しくお喋りしながらやりたい、等です。四人で知恵を絞った結果、麻雀がいいのではないかということになりました。全員が退職したら、誰かの家に集合して麻雀を楽しもう、それまでに各自ルールを覚えておくこと、と決めました。

 時の経つのはあっという間で、まだまだ先のことと思っていた「全員の退職」が射程距離に入ってきました。コロナ禍が治まって気楽に友達と集まれるようになるのとどっちが先か、そんなところです。

 お正月に息子その2が帰省していた時のことです。「麻雀を覚えたいんだよね」と相談しますと、インターネットで「無料で遊べる麻雀ゲーム」を探してくれ、パソコンにダウンロードしてくれました。

 私は麻雀についてはおおよそのところは知っていましたので、すぐにそのゲームをやってみました。やってみると面白い。2,3日はかなり夢中になって遊びました。ところが、あっという間に面白くなくなってしまったのです。飽きたというのではありません。面白くないのです。なぜなら、負けてばかりだから。

 いくらコンピュータ相手であっても、負けるのは面白くないものです。さらに、負け続けるうちに、ある疑念も生まれて来ました。

 おかしい。誰かがリーチすると、いつもあてられるのは私だ。おかしい。私がリーチしても誰も振り込んでくれないし、ツモれる事も無い。絶対おかしい、これは八百長だ。このゲームは私が負けるように仕組まれているのだ!

 私はそう確信して(笑)、ふっつりとそのゲームを止めました。ところが、数日前です。パソコンを立ち上げた拍子にそのゲームが目にとまり、久しぶりに始めて見たところ、これが面白い。次々に欲しい牌が手許に集まって、ロン、ロン、ロン。一人勝ちなのです。本当にその時の画面を皆さんにお見せしたかった、ロンより証拠で。

 ギャンブルの依存性というものが良く分かりました。勝った瞬間に脳内にあふれ出るんでしょうね、そういうホルモンが。あの興奮を求めて人々はギャンブルせずにはいられないという仕組みなのでしょう。あれから、私もチョイチョイ「麻雀ゲーム」を楽しんでいます。それにしても、あれほど弱かった私が、なぜ急に勝てるようになったのでしょうか。私はまたも疑念を持っているのです。

 誰かがパソコンの向こうから私を見張っている。負け続けでは「麻雀ゲーム」から離れてしまう。たまには勝たせてやって「面白い」とおもわせないと。そんな風に策略を巡らせているのではないか?

 えっ、「何のためにそんな事をするのか」って?決まってます。

 私を麻雀に夢中にさせ、リアルでも友達と遊ぶようにさせるためです。そのためには牌やマットが必要になります。そして、やがては「全自動雀卓」といったものまでリスティングされるようになるのでしょう。ああ、どうしよう。すっかり腕があがった私には、「全自動雀卓」は必需品かもしれない。でも絶対、高価なものですよね。ヤバい!誰か止めて!

 ところが、そう思ってイツメンに相談しても、「買え買え」とけしかけられるのは目に見えているのです。高価なものを買えという友人を持ったこと、これは果たしてコウカ不幸か、考えてしまうのでした・・・。では。