おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

モモンガの可愛らしさにやられました

 3日夜、NHKBS『ワイルドライフ』という番組で、エゾモモンガをみました。

 たまたまテレビをつけたらその番組だったのですが、エゾモモンガのあまりの可愛らしさに、すっかり見入ってしまいました。

 Wikipediaより

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 モモンガはリス科の動物ですが、夜行性なので、とにかく眼が大きくて、可愛いったらありゃしない。そして、リスのように、小っちゃい小っちゃい両手で餌を掴んで食べるんですよ。

 さらに、木の穴の中で眠るのですが、夏の間は単独生活。冬になるとお互いに暖め合うために、狭い穴の中に3、4匹、ギュウギュウ固まってるんです。想像しただけで、可愛らしさに悶絶でしょ?

 

 ところが。

 昔の日本では、モモンガは妖怪扱いだったんです。なので、広辞苑によりますと、

ももんがあ

  ①モモンガのこと

  ②着物をかぶってひじを張り、モモンガのまねをして子供をおどかす時に発する語

  ③人をののしっていう語。

といった、②、③のようなマイナスの意味も持つのです。夜行性であることに加えて、きっと「モモンガ」という得体の知れない響きが、そのイメージを作ったのではないかと考えます。

 

 この「ももんがあ」のマイナスイメージで思い浮かぶ高村光太郎の詩があります。短いので全部載せます。

 

根付の国  高村光太郎

 

頬骨が出て、唇が厚くて、眼が三角で、名人三五郎の彫った根付(ねつけ)の様な顔をして、

魂を抜かれた様にぽかんとして

自分を知らない、こせこせした

命のやすい

見栄坊な

小さく固まって、納まり返った

猿の様な、狐のような、ももんがあの様な、だぼはぜの様な、麦魚(めだか)の様な、鬼瓦のような、茶碗のかけらの様な日本人

 

 辛辣ですね~。フランス帰りの高村光太郎にとっては、日本人の何もかもが腹立たしく、情けなく、恨めしかったんでしょうね。

 ちょっと分かる気もしなくもないのが、悲しいですね。(この自虐的なところも日本人の欠点なのかしらね)

 

 高村光太郎の他に、夏目漱石も『坊ちゃん』のなかで「モモンガ」を罵り語として使っていて、本当のモモンガは上の写真のように超かわいいのに、とんだ風評被害です。

 モモンガの正当な評価のために、例えば、アイドルグループ「モモンガ・クローバー・ゼット」とか、ヒーローもので「森林戦隊・モモンガー」とか出来ないものでしょうか。

 皆で一緒に応援しましょうよ。着物をかぶってひじを張り、「ももんがあ!」と叫びましょう!