4日に放送された「プレバト!春の俳句タイトル戦”2019春光戦”」についての第二弾です。
この句について、夏井いつき先生は、
「卒業式が終わった後のコーヒー、それが酸っぱい。この展開はナイーブで良い」と評されました。確かに、フジモン氏の俳句はいつも繊細な感性が感じられますね。
さて。
今日、私が書きたいのは、フジモン氏の句についてでは無く、夏井先生が使われた「ナイーブ」という言葉の、日本での使われ方と本来の英語の意味との違いについてです。
「ナイーブ」という言葉は日本では肯定的な意味合いで使われています。素朴で純真であるとか、繊細で傷つきやすい様とか。夏井先生もそのような意味で使われたのだと思います。
ところが、本来の英語の意味は全然違います。英語では、世間知らずなとか、単純でだまされ易いといった、ネガティヴな意味合いが強い言葉なのだそうです。なので、日本人同士の場合はともかく、相手が外国人の場合は、うかつに用いない方がいい単語なのだそうです。
日本人が使っているような意味の単語としては、センシティブとかデリケートなどがあてはまるようです。日本語の中に定着している外来語こそ取扱注意、まさにデリケートな言葉なのです。
再び、フジモン氏の句について。
夏井先生が使われたのはもちろん肯定的な意味での「ナイーブ」ですが、この場合、面白いことに、英語の「世間知らずな」でも意味として成立するんですね。
「高校を卒業したけれど、まだまだ世間知らずで、そんなことを思いながら飲むコーヒーの酸っぱいことよ」
この方はきっと、ないーぶ(内部)進学で、大学入試を経験していない自分を「世間知らず」と自嘲しているのではと。
ちょっと無理矢理感あり過ぎですかね(笑)では。