暑いですね。でも、豪雨や台風で大変な思いをされている方達を思えば、「暑さ」だけなんて、良しとしなければ。(でも、熱中症にはくれぐれも注意!)
ちょっと涼しげな一枚をどうぞ。
弘前公園にて。幼いオシドリの姉弟、あるいは兄妹と思われます。
土曜の夜、NHKBSで「悪魔が来たりて笛を吹く」を見ました。横溝正史原作。
う~ん、面白かったんですけど、横溝作品の持ち味である、「おどろおどろしさ」「陰惨さ」に欠けたかな。夏の夜の2時間ドラマなんですから、そこ、大事ですよね。
以下、ネタバレです。
犯人は近親相姦で生まれており、そのことが事件の発端であり、殺人の動機となるわけで、原作では犯人はそのことを知っていた。対して、今回のドラマでは、犯人は自分が近親相姦で生まれた子だということを知らない、という設定に改変されていたんですね。
なんで変えたの?知っていたからこそ「復讐劇」に凄みと説得力、そして犯人の救いようのない「苦悩」が出ると思うんだけど。改変によって、犯人の人物像が「ぬるく」なってしまった感がありますね。
既に映画化されている有名作品をリメイクするわけですから、オリジナリティを盛り込みたいという気持ちはわかります。でも結果的に失敗だったような気がします。いじってはいけないところを、いじっちゃったんじゃないかな。
ところで、ドラマには「黄金のフルート」が登場しますが、フルートって金属製であるにもかかわらず、分類は「木管楽器」なんですよ。もし、「フルート」に心があるならば、自分自身のアイデンティティに悩みませんかね。この物語の犯人ほどではないにしろ。
最後、ちょっと強引にオチをつけてしまいました。オシが強すぎ?そうそう、鴛(おし・おしどり)といえば、写真のキャプションをもう一度ご覧下さい。
犯人の出生の秘密を読んだ後で、この写真を見ると、なんだか、「おどろおどろしく」も見えてきませんか、水面の感じとか。どうです、少しは涼しくなりました?