おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

古代メキシコ文明の「顔』

 東京国立博物館東博)で見た古代メキシコ展についてです。

 土偶や石像や、いろいろな素材で作られた仮面や人体像が展示されていたのですが、その顔になぜか強烈に惹きつけられてしまったのです。

 

 捕らえられた戦士(捕虜)。この表情に息を呑みました。説明をみなくとも、悔しさ、屈辱感、なおも失われない闘志、そういったものがグイグイ伝わってきました。

 

 支配者層の土偶。装身具も豪華ですが、表情で身分の高さが分かりますね。

 

 荷物を背負う男性。この顔、凄くいい!顔のリアルさと首から下の単純さのアンバランス具合も面白い。背負った麻袋?もいい味出してます。

 

 王と思われる男性。この人は絶対に短気。気性の激しさがビンビン伝わってきます。

 

 そして、面白さという点で一押しがこちら ↓

 まず、このポーズですよ。面白〜い。お腹の上に何かを載せるためのポーズなのね。そして、顔。

 「無」の表情のようでもあり、意味ありげでもあり。ポーズとも相まって、見飽きない像なのです。「チャクモール像」とあります。ちょっと調べてみました。

 

Wikipediaの抜粋です。

 チャクモールとは、仰向けの状態でひじをつくような姿勢で上半身を起こして、顔を90度横へ向け、両手で腹部の上に皿や鉢のような容器をかかえてひざを折り曲げている人物像のことをいう。

 チャクモールは死んだ戦士を象徴し、神へいけにえなどの供物を運ぶ存在と考えられていて、チャクモール像の上で人身御供の儀式がおこなわれたり、チャクモールのもつ皿の上に取り出された心臓が太陽への捧げ物として置かれたといわれる。

 チチェン=イッツアの遺跡内のチャクモールの目には翡翠が埋め込まれているが、その翡翠はどう言うわけか中国産の物であることも確認されており、古代史の謎の一つとなっている。

 

 「面白〜い」なんてチャクモールのポーズの感想を書きましたが、いけにえの心臓が置かれたりしていたとは。それを知った後では、表情も違って見えて来ます。

 さらに、古代メキシコに中国の翡翠とか、先日の叉状研歯の件といい、本当に不思議です。 

 ああ、もう一度、今度はじっくり時間をかけてゆっくり見たいなぁ。でも、東京は遠いのです。明日かアスッテカには行こうなんて気軽には行けないのが、地方人の悲しいところなのですよ。では。