関西は「うどん」が一般的ですが、出石という町は珍しく「蕎麦」が名物なのです。夫は蕎麦大好き人間なので、当然行こうと言うことになりました。
出石の名物「皿そば」です。
一人前がお皿5枚、夫が3枚追加でお願いしたので、合計13枚が並びました。お皿に盛り付けられているというのも珍しいのですが、食べ方も面白いのです。まあ、各自の自由に、好きなように食べればいいのですが、一般的には「味変」を楽しみながら頂くようです。
①お皿の蕎麦にお塩を少々振りかけて。
塩って、どうなのかなと思いましたが、美味しい!蕎麦自体が美味しいからでしょうか。
②そばつゆにネギだけ入れて
③わさびも加えて
④とろろ(自然薯)を加えて
いわゆるとろろそば。ツルツルと喉越しが楽しい。
⑤生卵も加えて
ぐっと濃厚なつゆになります。美味しいですよ。美味しいですけど、逆に①のあっさりした味わいが恋しくなったりします(笑)。そして、蕎麦湯もこの濃いつゆに注ぐ事になるのですが、これは有り。スープって感じになります。下の写真のぜんざいのお盆の右が、スープのようになった、蕎麦つゆ+蕎麦湯です。
私は普段は食後の甘味は注文したりしないのですが(お腹がいっぱいになるので)、この時は特別。
「丹波大納言」(あずき)の文字に惹かれました。旅先での地元の名産との出会いは大事にしないと。帰宅して「食べれば良かったなあ」と後悔しても後の祭りですからね。
出石で、なぜ蕎麦をお皿に盛り付ける事になったかと言いますと、ここ出石は「出石焼」という、真っ白な磁器の産地だからということです。
可愛いお皿です。
食後は「但馬の小京都」と呼ばれる出石の町を見て回りました。
出石のシンボル『辰鼓楼(しんころう)』。明治四年に時刻を知らせるために太鼓を叩く櫓(やぐら)として建設されました。明治十四年には大時計が設置され、日本最古の時計台となったそうです。
出石城跡より町を見下ろします。右に見えるのは再建された隅櫓。
出石城内の一番高いところに鎮座するのが有子山稲荷神社。参道の赤い鳥居です。
明治三十四年開館、近畿最古の芝居小屋『出石永楽館』の内部。
『おりゅう灯籠』。江戸時代の船着き場の灯籠。現在は常夜灯として使用されているそうです。
まだまだ見所の残る出石の町なのですが、そろそろ城崎温泉に戻らなければなりません。夫に厳命されているのです。
「あなたはまだ4つ、入っていない外湯があるよね。今日中に入ってもらうからね」と。
今晩中に外湯4つかあ。この暑い中…。でも、そうよね、せっかく城崎温泉に来たのだもの。名物ソト湯めぐり、のぼせてソットウしないよう、気をつけて楽しみたいと思います。続く。