おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

こんな事も分かるのに、こんな事も分からないなんて

 何だか変なタイトルですが、実感なのです。人間の記憶力や思考力って本当に不思議です。

 

 水曜日の夜は『刑事コロンボ』をみるのですが、時々見覚えのある懐かしいスターが登場することがあります。そして、自分でもビックリするほどハッキリと、何というドラマの何という役だったか思い出せたりするのです。

 18日に放送された回でも、すぐにピンとくる俳優が登場しました。それは『奥様は魔女』の『ラリー』でした。主人公・サマンサの夫・ダーリンの上司です。皆さん、覚えておられますか?私の脳内には次のような記憶・思考が駆け巡りました。

 ダーリンは「広告代理店」に勤めていて、ラリ-は上司。ちょくちょくダーリンの自宅に来て、接待を兼ねた「ホームパーティー」してたよね~。う~ん、アメリカン。

 ラリーは上司なのに、軽薄な感じの役どころだったなあ。子供だった私には「広告代理店」というものが良く分からなかったけれど、きっと、うちの親だって分からなかったんじゃないかな。昭和の田舎の人だもの。

 そう言えば、ダーリンが顧客の前で広告のアイディアを説明するシーンとかあったけど、思い返せば、あれが私が生まれて初めて目にした「プレゼン」というものだったのかしらね・・・。

 と、こう言った感じで昔のことはあれこれと、直接自分には関係のない「こんな事」も実に良く分かるのです。

 

 それに対して、つい最近、自分の事なのに「こんな事も分からない」と思うことに出会ったのです。発端は10日ほど前に柿を貰ったことです。

 

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 青森県のような寒冷な場所では、柿は全て渋柿です。頂いた柿も渋柿です。こんな立派な柿を頂いたのですから、ここは頑張って「干し柿」作りに挑戦することにしました。初めてですが、私にはインターネットがある!

 

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 皮を剥いて熱湯で5秒殺菌。ベランダに干しました。雨にあてないように二週間から一ヶ月程度干せば完成。一週間過ぎたあたりから優しく揉むと甘さが均一になり、ベターとのこと。

 二週間から一ヶ月って、結構幅がありますよね。また、柿を揉むのも、毎日揉んでもいいし全く揉まなくてもいいとあります。干す期間も揉むか揉まないかも、要はお好みでと言うことなのです。柔らかく中身トロトロがお好きなら干し過ぎず良く揉んで。固めが好きな方はしっかり干して揉まず。自身の好みでさじ加減すればいいわけです。

 そして、私は途方に暮れたのです。

 分からない、自分の干し柿の好みが分からない・・・。

 もともと干し柿はあまり好きではなくて、積極的に食べるようになったのはつい最近の事なのです。それも、よそから頂いたものを有り難く頂戴するという状態でして。下さる方(自家製です)によって、固さも味もまちまちで、でもどれも美味しく頂くので「お好みで」と言われても・・・。

 ただ、干し始めて1週間が経過した一昨日から、恐る恐る柿を揉み始めたのですが、これが面白いの。私は人間の肩も「揉む」のが結構好きなのですが、柿を揉むのもちょっと似た感触なんですよ。親指で固い部分を探る感じが「肩の凝り」を見つけるのに似ているんです。そして見つけた固い部分を優しく押していると、徐々に揉みほぐれていくあの感じ。楽しい。

 

 自分が柔らかい干し柿が好きなのか固いのが好きなのか。そんな事も分からない私ですが、干し柿を揉むのは好きと言うことは分かりました。揉み飽きるまでは干し続けることになりそうです。雨に当てないよう、室内で黴びさせないよう、気を付けたいと思います。

 そして、毎日可愛がるつもりです。「どれ、いっちょう揉んでやるか」ってね。では。