おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

今日は、脱穀

 一ヶ月前に、稲刈りのお手伝いに参上した知人の田んぼ。今日は脱穀をしました。

 

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 いいお天気です。

 今、弘前市はコロナ・クラスターで大変な状況なのです。でも、田んぼや畑の仕事をしていると、そういったストレスフルな状況をしばし忘れることが出来ます。知人は「手伝ってくれて本当に有り難い」と言ってくれるのですが、こちらこそ感謝です。

 

 脱穀機は脱穀後のワラを粉砕するという機能もついているのですが、知人の所ではワラをリンゴ畑の肥料にするので粉砕はしません。「ワラ束」をりんご畑に運び、積んでおくのだそうです。

 私の今日の分担は、その「ワラ束」関連でした。

 まず、脱穀の終わったワラ束のうちから長めのものを選び、即席の「縄」をこしらえます。やり方は至って簡単、適当な本数のワラを両手に持ち、先を固結びにするだけ。ところが、言うは易しで、最初はなかなか上手く出来ず、時間もかかるのです。でも、習うより慣れろ、ですね。だんだん上達して、面白くなってくるのです。私、才能有るかも。作業中、誰かに、

 「君のなわ?」と聞かれたら、余裕たっぷり、にっこり微笑みたいぐらい。

 

 さて、「即席縄」が溜まって来たところで、ワラ束を集め、大きな束にします。これにもやり方があって、縄の上にまず4束おきます。逆向きで4束。これを繰り返して合計16束。それを縄で締め上げるのですが、膝乗りで体重をかけ、出来るだけ固くきつく、そして縄をキリキリとねじって留めて、はい完成。これも慣れないうちは無駄に力を使って、一回で「ハアハア」と息が上がるのですが、やっぱり慣れですね。コツが分かってくると、ちょっと楽しくさえなってくるのです。脱穀作業で、自分も一皮むけたような気分です。新米の分際ながら。

 

 休憩時間のことです。用水路(幅40㎝程度)をなんとなくのぞき込みましたら、オタマジャクシがいたのです。ちょうど二、三日前、拙ブログに「ショートショート4」をのせるため、オタマジャクシについて調べたばかりでした。(本当に偶然ってあるものですね)

 その時初めて、「オタマジャクシのままで越冬する蛙、ツチガエルやウシガエル」の存在を知ったのです。もし、このことを知らなければ、用水路のオタマジャクシを

 「あなた達は何かの間違いでたまたま(オタマだけに)遅く生まれて、このまま寒さで死んでしまうのね」と思ったと思います。

 でも、今日の私は違います。

 「ああ、これがWikipediaで読んだ幼生で越冬するカエル、恐らくツチガエルであろう」と考えたのです。

 ツチガエルは生息数が激減しているカエルなのだとか。その理由は、田んぼが冬になると水を抜く(乾田)方式に変わったからなのだそうです。そうよね、オタマジャクシは水生だものね。

 私が用水路で見たオタマジャクシ達も、あんな浅いところでは青森県の厳しい冬は越せないと思います。どこか深い、冬でも凍らない安住の地を見つけてくれるといいのですが。

 

 そして、もう一つ。ツチガエルのオタマジャクシを見ながら考えた事があります。 

 稲ワラでワラを束ねる縄をつくり、それで束ねたものはリンゴ畑で、全てが肥料になって。昔からのやり方は無駄が無くて、循環していて、自然に優しく、凄いな~と思うのですが、自分で経験してみて、いかに人手や手間を必要とするかもよく分かりました。

 土から生まれたものが土に還るのは自然なことですが、「コスト」の前には、なかなか難しいものなのでしょう・・・。では。