白岩森林公園について、事前の知識はほとんどありませんでした。白い岩があるらしいという、恐らく読者の皆さんも想像がついておられる程度の情報量でした。
エゾハルゼミの声を聞きながら、また、途中途中に目につく植物にハッとしながら、順調に山を下りていきました。
左は恐らく、「ガマズミ」。右は多分「ハナウド」
アザミの花と高麗テンナンショウの花と思われます。
そうして、意外とあっさり平地に着きました。途中、林間にうっすらと白い山肌が見えた場所があり、なるほど白岩だと思ったのですが、そんなものではありませんでした。
麓に降りてからがクライマックスという憎い演出。本当に真っ白な岩肌が眼前したのでした。
白い岩は「凝灰岩」で、青空を背景にまぶしいほどの白さで輝いていました。凝灰岩は火山灰が固まったもので、色もそれこそ色々あるのでしょうが、こちらの火山灰は、うっすらと灰色がかった白のようです。少し力を入れると、ほろほろと崩れる脆い岩なのは岩石ギョウカイでは常識なのでしょう。岩石業界というものがあるとしたらですが。
足元には崩れて「灰」の状態に戻ったかのような凝灰岩が薄く積もっていました。桜島の噴火で降るという「灰」や、遠く時空を越えたポンペイの事を思ったり、私の今年の初山登りは、思いがけない程遠くまで想像の旅を楽しむことが出来たのでした。
山野草に詳しい人に憧れがあるということを先日書きましたが、岩石や地質学に詳しい人にも、同じような憧れがあるのです。
「これは○○岩だ」とか、「この地層は○○のようにして形成された」とか。そんな事が分かったら、自然との関わりももっとずっと楽しいものになるでしょうね。それなのに、なぜかそういった事柄が全然覚えられない、そんな自分の頭が残念です。
なんだか最後は身も蓋もない嘆きになってしまいました。スミマセン。お詫びに、可愛らしい「実」も「花」もある植物の写真を載せたいと思います。では。