おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

白岩森林公園登山 登頂

 「なんで山登りなんか」

 そんな風に思い始める頃、ちょっと休憩で生き返ったり、山野草の可愛らしい花に癒やされたりして、自分をだましだまし登っていく。それが私のスタイル。

 そして体力も気力も切れかけた頃、巧妙に張られた「山の罠」が待ち受けているのです。それは絶景。自分の足で辿り着いた者にしか見ることの出来ない景色が、忽然と姿をあらわすのです。

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 この日はあいにく雲がかかっていましたが、晴れていれば岩木山がクッキリと望める、「岩木山展望所」と呼ばれる場所です。

 こんな景色を眺めながら、リュックを下ろして背中に風を入れつつ、水分を補給していると、「来て良かった~」としみじみ思うわけです。山、ずるいよね~。

 頂上まではあと少し。頂上ではどんな景色が私を待っていてくれるのでしょうか。

 

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 やった~、白岩456mに到着です。ところが、樹木が邪魔をして頂上からの眺めは・・・。でも、立派な展望台があります。ワクワクしながら上がりました。結果は、残念。きっとこちらの展望台が作られた頃には木々の背も低かったのでしょう。今ではすっかり成長し、視界を遮ってしまうのでした。山、ずるいよね~。

 

 しばし休憩の後は下山です。登山は下山を含むものですからね。

 下りは脚への負担は大きいものの、体力的にはずっと楽になります。特に、この日は「エゾハルゼミ」が耳を楽しませてくれての下山でした。今まで、エゾハルゼミの声はどこか遠くで鳴いているのは聴いているのですが、今回は違うのです。私達の頭上で、あたかも私たちめがけて鳴いているようで、「山の声」を聴いている、そんな風な気がしてくるのです。夏の暑苦しいセミの声と違って、エゾハルゼミの声はなんとなく厳かな雰囲気がありました。山に侵入してくる人間に向かって、あるいは山の生き物たちに向かって警告を発しているような、そんな雰囲気が漂うのです。が、

 「まるでジブリの映画のようだ」

 すぐにそんな風に思ってしまって、悔しい気持ちになったのです。決してジブリ好きでは無い私としては、忸怩たるものがあるのです。

 自然との新鮮な出会いは自然そのものとして受け止めたい。フィクションの○○のようだ、などと考えるのではではなく。

 例をあげます。「エゾハルゼミ」と聞いたら、蝦夷春蝉とまっすぐに受け止めたいと思いませんか?「エドハルミ」のようだ、などと余計なことを考えるのではなく。続く。