おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

④弟と下北半島旅

 「柱状節理(ちゅうじょうせつり)」って、ご存じでしょうか。

 NHKブラタモリ』という番組をみていると、しばしば登場するような気がします。タモリさんもお好きなようで、「柱状節理ですね」と嬉しそうに反応される様子が微笑ましいのです。

 柱状節理は岩に規則正しい割れ目が入って、まるで柱を並べたかのような、豪快にして不思議な景観を呈します。マグマが冷え固まるときに、収縮によって五角形や六角形のひびが入って形成されると言うことですが、どう見ても人工物!自然にこんな風にできあがるなんてありえないでしょ!そう思ってしまう、そんな光景なのです。

 下北半島にはそんな柱状節理のみられる場所が何カ所かあるのですが、今回は願掛岩というところを訪ねてみました。

 

 下手な写真で全容が分からないかと思いますが、願掛岩(がんかけいわ)は、左の女願掛と右の男願掛と呼ばれる、二つの巨大な岩からなる景勝地なのです。

 

 男願掛のてっぺんからの眺めです。てっぺんに登るのは中々勇気がいったのですが、「弟が一緒だから」と、思い切って登りました。

 

 男願掛の裏側が柱状節理の名所です。回り込んで降りて行きます。ハマナスが満開で、その香りの素晴らしさに陶然となります。さすが、バラ科の花!

 そして、柱!状!節!理! ↓

 

  ぜひ、ズームしてご覧下さい。

 

 海岸に降りきって、陸側を眺めますと、↓

 

 まさに柱。材木をきれいに積み上げたようじゃないですか。凄いですよね。

 そして、凄いと言えば、「私」も凄いですよ。

 この海岸まで降りてくるのは、並大抵の坂ではなかったのです。あのハマナスが咲く地点までは、いわゆる普通の坂道です。でもその後は傾斜は急になり、やがて道ではなく急角度の「はしご」を後ろ向きになって降り、ついには、設置されたロープにつかまってでなければ降りられない、岩だらけの急坂。↓

 

 悩みました。

 「どうしよう?万が一落ちたら、柱状節理で大けがだ。下りはともかく、登りは腕の力で体重を支えられるだろうか。ああ、どうしよう、どうしよう?

 ええい、今日降りられなければ、二度とここを降りることは出来ないだろう。これが人生最後の願掛岩降りになりかもしれないのだぞ!弟もいるじゃないか」

 

 結果はこの通り。無事に降り、登り、美しい海と柱状節理を思う存分、楽しむことが出来ました。

 この願掛岩でも仏ヶ浦でも、弟と何回も言い合ったセリフがあります。

 「いやー、タモリさんに見せたいね、この眺め。『ブラタモリ』で来て欲しいよね。タモリさん、絶対喜ぶよ」

 どうか、この願いが叶いますよう。願掛岩に届くように、もう一度書きたいと思います。

 「『ブラタモリ』で来て欲しいよね。タモリさん、絶対喜こんぶよ」

 男願掛のすぐ近くでは、昆布の養殖も行われていたのでした。続く。