下北半島西海岸に位置する景勝地、『仏ヶ浦(ほとけがうら)』に着きました。
仏ヶ浦は、およそ1500万年前のグリーンタフ造山運動により出現したそうです。グリーンタフとは緑色凝灰岩という意味ですが、仏ヶ浦を形成する岩石は、正確には「薄緑色凝灰角礫岩」と言うそうです。
如来の首、五百羅漢、蓮華岩などの名前が付けられた薄緑色の岩々が、延々連なる眺めにはこの世ならぬムードが漂い、明治の文豪・大町桂月が「人の世ならぬ処なりけり」と歌に詠んだのも、なるほどと納得させられるのです。
東京で働いていた弟は昔、職場の後輩に次のように言われたそうです。
「先輩が仏ヶ浦について、熱く語っていたじゃないですか。俺、この前の休み、行ってきたんですよ。いや、行く価値ありますよ。あそこは、何十時間かけても行く価値のあるところです。凄いところです」
私もそう思います。一生に一度は是非訪れて欲しい。同じ県内の弘前市からでも、車で休み無く走って4時間かかる処です。でも、行く甲斐あります、ホント。
ただし、お天気が良ければというところはあります・・・。
では、写真をご覧下さい。
岩の色が明るいからでしょうか。仏ヶ浦の海は北の海とは思えないエメラルドグリーンなのです。そして、観光船の船着き場のあたりを覗き込みますと、↓
何ということ!ウニ、ウニ、ウニ。そこら中にムラサキウニが。
仏ヶ浦は国定公園の中にあり、かつ国の名勝と天然記念物の指定も受けています。そのため植物、海産物の採取は禁止。それでこのような、奇跡の海となっているのでしょう。
弟が言いました。
「姉さん、俺が見張ってるから、潜って採るなら今のうちだ」
私は答えました。
「やめておく。監視の人にみつかったら罵られるもの、このアマー!って」
第一、私は泳げないし(そこじゃないか)
それに、同じ罵られるにしても、「このアマ」で済めばいいですが、「太えアマだ」なんて言われた日には、心に太い棘がブスリと刺さってしまいますからね、ウニだけに…。続く。