おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

ヒメアオキが秘めていたこと

 一週間前に白岩森林公園というところで山に登りまして、三回に分けて拙ブログでその時の様子を書きました。で、ちょっと書き足したいことがありまして、いつも通りのネットで得た知識なのですが、お付き合い下さい。

 まずはこちらの写真、ヒメアオキの実についてです。

f:id:takakotakakosun:20200627091130j:plain

 冬に赤い実をつけるヒメアオキは、ヒヨドリにとってはご馳走なのだそうです。他の鳥にはあまり人気がないので、美味しくはないようですが。なので、翌春の花の頃までには、ほとんどの実は落ちるか、ヒヨドリに食べられるか、らしいのです。もちろん、それはヒメアオキにとってはシメシメ、ヒヨドリに種を運んで貰うわけですね。

 ところが、中には写真のように花の時期が過ぎてなお赤く残っている実もあるのです。それも、山を歩いているとかなりの確率で目に入るのです。でもよく見ると、そういう実はどこか変なのです。形は不格好で、真っ赤では無く、おまけに虫食いのような点々もある。

 実はこのような「変形」は「虫こぶ」といって、実の中にアオキミタマバエという昆虫の幼虫が隠れているのだそうです。そうして、ヒヨドリはそういう実は避けるため、この様にいつまでも実がついているのだそうです。

 面白いことを知ったような、知りたくなかったような・・・。これからはヒメアオキの赤い実を見ても、今までのような、「わー、赤くて可愛い」という気持ちにはなれないような気がします。

 

 もう一つ。こちらは本当に知って良かった面白いことです。

 「一本立てる」という山の用語は聞いたことがありますでしょうか。私は初耳でした。登山グループのリ-ダーさんから頂いた、白岩森林公園についての説明プリントに書いてあった表現です。意味は「休憩を取ること」なのだそうです。

 昔、山で荷物を運んでいた剛力が休憩を取るとき、座ってしまうと荷物の重さで再び立ち上がるのは困難でした。そこで、立ったまま荷物の下に、杖にしている棒を立てて休んだのだそうです。そこから出た言葉だそうです。

 ところで、一度腰を下ろしたらもう立ち上がれない、そういう精神状態のことを「どん底」と表現しますね。では、「どん底」という戯曲を書いたロシアの作家はご存じですか?そう、ゴーリキーです。ゴーリキーペンネームで、ロシア語で「苦い」という意味なのだそうです。「どん底」の作者の名が「苦い」、良くできてますよね。

 

 ヒメアオキの赤い実にハエの幼虫が隠れていると知って、私もちょっと苦い気分になりました。コーヒータイムで「一本立て」て、気持ちを立て直したいと思います。では。