おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

『プレバト』で俳句勉強中!

 私は趣味の一つとして、俳句を少々たしなんでおります。

 なんて書くと、いかにも「やってそう」ですが、実態はヘタの横好き程度です。「上手くなりたい」と思ってはいるものの、決して勉強熱心ではなく、精々、毎週木曜夜のテレビ『プレバト』をみて、夏井いつき先生の解説に頷いたり感心したりしている程度なのです。

 昨夜の千原ジュニア氏の句は素晴らしかったですし、夏井先生の解説も「成るほど~」でした。

  パティシエに告げる吾子の名冬うらら   千原ジュニア 

 お子さんのバースデーケーキを注文している様子ですね。夏井先生もおっしゃっていましたが、たった17文字でそれがわかるんですね。誕生日なんて言葉を使わずとも。

 さらに、先生は「愛情込めて名前をつけた、その名前なんだ、ということまで伝わる」というようなことをおっしゃっていました。

 私の俳句の楽しみ方として、勝手に物語を想像するというのがありまして、その物語が膨らむような句が私にとっての「いい句」なのです。千原ジュニア氏の句も大いに想像が膨らみました。

 パティシエに直接注文するぐらいなのだから、きっと近所の小さな、パティシエ一人店員一人みたいお店なんだろうな。でも、きっと凄く美味しくて、記念日のケーキはいつもここなんだろうな。いずれは名前を覚えられて、「〇〇ちゃん、もう〇才なんだ~」なんて会話になったりするのかな。冬うららって言うぐらいお天気のいい日だから、お子さんも一緒の散歩がてらの注文なのかしらね・・・。などなど。

 

 夏井先生はこの句の中7を大変褒めておられました。語順がいいと。

 「吾子の名告げる」では、「告げる」という行為に軸足が行ってしまう。ところが、「告げる吾子の名」になると、「吾子の名」に重点が置かれる。効果的な語順であると言うことでした。

 

 なるほどね~。

 これ私だったら、絶対に「吾子の名告げる」にしてしまうと思います。その方が文として自然だから。つまり、私はどうしても散文的な表現になってしまうということで、そこが私の俳句の欠点・弱点なのです。自分で分かってはいたことですが、今回はハッキリと散文と詩(俳句)の発想の違いみたいなものが分かった気がして、収穫だと思いました。テレビからも、教わる事って多いですね。

 「人みな我が師(和菓子)」って言いますものね。パティシエは洋菓子ですが。では。

雁の風呂と小鳥のりんご

  車の中でラジオを聞いていたら、青森県外ヶ浜町の伝説として、「雁風呂」(がんぶろ)の話題が。懐かしいなあ。

 

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 このCMが放送された当時、私は中学生だったわけですが、子供心にしみじみとした情趣を感じた名作だったなあ、という記憶があります。同じ青森県とは言っても津軽から遠く離れた下北半島で生まれ育った私は、「雁風呂伝説」が青森県のものとは知らず、後年大いに驚いたものでした。

 ナレーションを要約します。

 

 雁は、口に木の枝をくわえて海を渡って来る。

 飛び疲れるとその枝を波に浮かべ、止まって羽を休める。 

 海を渡った津軽の浜辺。雁は枝を残していく。

 冬の間、南で過ごした雁は早春、北の国へ帰る。再び津軽の浜で枝をくわえて。

 浜には、帰る事が出来なかった雁の数だけ枝が残る。

 村人はその枝を集めて風呂を焚く。

  

  しみじみと美しい伝説ですね。CMの最後は、「哀れな話だなあ。日本人て、不思議だなあ」という台詞で締められます。

 

 今日、ある集まりに行きましたら、知人からりんごを頂戴しました。

 私は、りんごは家にたくさんある(頂きものです)ので、辞退したんです。でも、知人は、

 「いいりんごじゃないの。小鳥につつかれたのを選んで持って来たから、全部くちばしのつついた痕がついてるの。でも、絶対に美味しいから。小鳥は美味しいのを知ってるから。貰っていって」

 そういうことならと、1個だけ貰って帰りました。食べました。チョー美味しいの!美味しいりんごは有り難いことにしょっちゅう頂くのですが、何というか、味が濃い!?

 「小鳥がつついたりんごは美味しい」は、津軽の伝説では無く、紛れもない事実のようです。1個と言わず、もっと貰えば良かったと後悔している、欲深な私です。

 

 雁は遙かに海を渡る旅でも、持ち物は小枝一本。

 小鳥はあんなに美味しいりんごを頂くのも、ほんの嘴の先分。

 人間の深さは、全くもってよくよくのことですな。では。

まだ真っ赤だった

今週のお題「紅葉」

 

 日本は広いけれど、やっぱり中心は東京で、それはそうだろうなとは思うのですが、全体的に基準と言いますか基調トレンドが南側に偏っているような気がするのは、北国の人間のひがみでしょうか?

 こちら(青森県)はもう冬ですよ。初雪だって降りました。車だってスタッドレス。朝のゴミ出しは厚い方のダウン。※ダウンコートも時期によって着分けるのです。

 はてなブログ今週のお題は「紅葉」。はあ?もう終わったんですけど、こちらでは。などとぶつくさ言っても、最近ネタ切れぎみの私としては、今週のお題には縋りたい。ということで、小春日和の本日、弘前公園(お城)に行ってみました。

 

 いや~、行って良かった~。はてな様々です~。

 

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 サクラなどはすっかり葉を落としていましたが、お城の随所にこんな真っ赤な紅葉が。まだまだ紅葉の見頃でした。それどころか、

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 銀杏の木などは、大分葉を落としてはいるものの、まだまだ緑を残す所もあり、全体が黄色に染まるのはこれからという感じでした。

 さすが弘前公園。広いだけあって見所もたくさん、そして長い期間楽しめるのでした。

 

 春の桜の季節、拙ブログでお城の「ハート」を紹介しました。

 ↓ 左は桜の花びらハート。右は葉桜ハートです。

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そして、季節は初冬。ハートは ↓ こうなりました。

 

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 き~せつの変わり目を~♪ あなたの心で知るなんて~♪ (中山丈二作詞「秋冬」より) 

 

 この風景を見たとき、上の歌詞が頭に浮かびました。でも、題名も歌っていた歌手の名前も思い出せなくて、帰宅してネットで調べたところ、高田みずえ氏など何人かの歌手の競作でした。ただ、一番最初にレコード化されたのは、1980年。それは作詞者が36歳という若さで亡くなったのを悼んで、親交のあった人々によって自主制作されたものだったのだそうです。

 私はこの季節の失恋ソングと言えば、五輪真弓氏の「恋人よ」がすぐに思い浮かぶのですが、奇しくも、「恋人よ」も1980年発売なのです。嘘いつわり無く。そして1980年、「五輪」と言えば、日本がボイコットした、あのモスクワオリンピック開催の年でもあるのです。

 来年はいよいよ東京オリンピック。とってつけたようなまとめですが、何事も無く(もう十分あったような気もしますが)、東京を中心として、この広い日本で平和にそして豊かに、オリンピックが行われて欲しいと思うのです。では。


 

阿武隈急行で呼ばれた

 先日福島市を訪れた際、故あって「阿武隈急行線(通称・あぶきゅう)」に乗りました。窓の外を流れる景色をぼーっと眺めていたら、

 「次は、たかこ~」というアナウンスで、危なく

 「は~い」と返事するところでした。名前がtakakoなうえに、亡き母に「名前を呼ばれたら返事!」と厳しく叩き込まれているものですから。

 たかこ駅は漢字では「高子駅」と書き、私の字とは異なるのですが、自分の名前と同名の駅があるとは、ビックリです。

 昔、歌人俵万智氏の本で、「引っ越した町の最寄り駅が田原町で、私は学校で一躍有名人になった」というような一文を読んだことがあります。もしも私がこのあたりに住んだなら、格好のネタになっただろうなと想像しました。

 家に帰り、なんとなく「高子駅」が気になったので、Wikipediaで調べて見ました。なんでも、高子地区には高子沼という沼があり、そのあたりは昔金山だったという言い伝えがあるのだそうです。

chokoreitodaisuki.hatenablog.com

 上の記事にも書きましたが、私は「金」(きんと読んで下さい)が大好き。ひょっとしたら、「たかこ」という名前は「金」にご縁があるのかも。期待したいと思います。

 ただし、「沼」ときて「金」とくれば、連想するのはコレですね。

 ↓ 「あなたの斧はどっち?」

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 欲に駆られて全てが水泡、つまり「あぶきゅ」に帰す、なんてことがないよう、気を付けたいと思います。「あぶきゅう」だけに。

 その第三セクター阿武隈急行」ですが、沿線の全ての駅にキャッチフレーズをつけていました。「ももの里」とか、「いちごとくだものの里」とか。

 ちなみに、「高子駅」のキャッチフレーズは、「伊達氏発祥の地」だって。では。

福島に行って来た 2

 急な用事で福島市に行って来たのですが、行く前にタイヤは交換済み。後顧の憂い無く出発したのでした。そう、弘前はすっかり冬。平地にも雪が降ったのでした・・・。

 

 ↓ な、なんと言うことでしょう!?

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 福島市にある信夫山公園の一角。は、花が咲いてる!さ、山茶花ってやつ?伝説の?

と言うことで、南の地方の方には珍しくもなんともないことを、本州最北の県・青森県人の目線でレポートしたいと思います。

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 竹・竹・竹。しかも、竹林と紅葉。テンション、マックス~。

 竹林って、自然の状態では青森県にはないんですよ~。なので、竹林を見るだけで「旅気分」アガリます。

 いつも竹林を見ると嬉しさに舞い上がってしまい、ボーっと上ばかりをみながら歩いてしまうのですが、今回、下り坂のすぐ脇に竹があり、まじまじと根元を見たんですね。

 ↓ あれだ~!あの、タケノコの水煮の根元の方にあるツブツブの正体に違いない。

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 信じられないかも知れませんが、竹の根を始めて見ました。こんなにビッシリと生える物なんですね。細く、それでいてすっくりと背高く伸びる竹が、強風に負けず立っていられるのは、この根があってこそなんでしょうね。

 

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 ドングリって、なんて言う木の「実」なのかな?

 あまりに身近すぎて考えたこともなかったのです。何種類かの樹木の「実」を総称しているんだろうな、ぐらいには思ってはいましたが。写真の木には「シラカシ」という名札がつけてありました。漢字では白樫でしょうか?このドングリは、シラカシのドングリだということが判明しました。

 でも、私がこの写真を撮ろうと思ったのは名前が分かったからではありません。「木になっているドングリを始めて見た!」からなのです。もちろん、青森県にだってドングリはあります。山はもちろん、公園や学校の校庭や、あちらこちらにいっぱい落ちてます。そう、落ちて来るんですよ、ドングリは。どこからともなく。

 takakoさん、58歳にして、初めて木になったままのドングリを見たのでした。いくつになっても、身近な初めて、ってあるものです。

 

 次の写真は、女郎蜘蛛です。苦手な方はお気をつけて。

 女郎蜘蛛は青森県でもみます。何に驚いたかと言いますと、その大きさです。いや~、福島の女郎蜘蛛、でかいわ~。一枚目は蜘蛛の巣に引っかかった枯れ葉も一緒に写しましたので、大きさの参考になさって下さい。

 ↓

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 ↓

 

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 アシの長さまで体長に含めるなら、8㎝はありましたね。こんなのに家の中で遭遇したらパニック間違いなし。カメムシごときでキャーキャー言ってるのがばからしくなります。でも、離れた位置で観察するぶんには、精緻だわ~、格好いいわ~、エロティックだわ~。谷崎潤一郎の『刺青』の世界ですね。

 私は蜘蛛は恐いんですけど、飛ばないのがいいですよね。いきなりこちらに来る恐れがないので、心に余裕を持って観察できたのでした。

 

 以上、福島市・信夫山公園で見つけた、「青森県人の驚きレポート」でした。そろそろ、新幹線の時間です。さようなら、福島。

 さて、福島からの新幹線は『やまびこ』号だったのですが、すぐ次の停車駅・仙台で『はやぶさ』号に乗り換えます。改めて切符を確認すると、なんと私の指定席は1号車だったのです。

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 1号車は座席数が少ないので、なかなか乗れないと思うんですよね(多分)。初めての1号車のような気がします。本当にいくつになっても、身近な初めて、ってあるものです。

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 この写真は私が乗った『はやぶさ』ではないのですが、先頭車両に乗った記念に撮りました。

 私は特に「鉄道オタク」というワケではないのですが、新幹線が凄い速度でホームに入ってきて(突入という感じです)、停止位置にピタッと止まる様子など、何回見ても感動的です。

 観光旅行ではなかった今回の福島行きでしたが、やっぱり旅にはいろいろな発見や感動がありますね。今度はゆっくりジックリと、福島を訪ねてみたいと思います。お気に入りのボーダーのセーターなんか着て。だってほら、服、縞、ですからね。では。


 

福島に行って来た 1

 お久しぶりのブログです。特に何をしていたわけでもないのですが、なんとなくブログ書きから遠ざかっていました。平たく言うと、「ネタ切れ」ですかね。

 で、「ネタ」が出来たので、こうして書いています。どうと言うこともない旅日記なのですが、お付き合い下さい。

 

 ちょっと用事が出来まして、1泊2日で福島市に行って来ました。観光で行ったのではないのですが、新幹線までの隙間時間で、これは!と思うものに出会ったので紹介したいと思います。

 ホテルをチェックアウトしてから帰りの新幹線まで3時間ほどあります。どうしようかなと思っていたところ、地元の情報誌で本の読めるカフェがあることを知り、昼食と散歩を兼ねて行ってみることに。これが大正解。大当たり。

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 福島駅から徒歩20分。信夫山(しのぶやま)公園のすぐ近く。『信夫山文庫』というカフェです。

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 古い日本家屋で、六畳間が縦に4つ、建具が取り払われて一続きになっていて、日本の間取りのフレキシビリティが遺憾なく発揮されていました。そして、窓際に並べられたたくさんの本。冊数にも驚きましたが、年代、ジャンルともバラエティに富んでいて、こちらのご主人のお人柄もフレキシブルな方とお見受けしました。

 そして、この贅沢な空間にお客は私たった一人という勿体なさ。ランチが済んだら何を読もうか。選ぶのに迷っちゃうな、と思ったのは本を物色し始めた最初の1、2分。

 即決でこちらを手に取りました。

 懐かしい・・・。

ナンシー関大全

 青森県が生んだ二大版画家と言えば、ナンシー関棟方志功。(異論は認めます。青森県は版画王国と言われ、有名版画家を何人も輩出していますので)

 ナンシー関の本は文庫で何冊も読みましたが、2002年に彼女が亡くなってからは読んでいないので、随分久しぶりの再会です。今読んでも十分に面白い。さすがです。読みふけっているうちに、一日10食限定という「日替わりランチ」が運ばれてきました。読書は一時中断。

 

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 美味しそうでしょう?

 実際に凄く美味しかったんです。何もかもが丁寧な優しい味で。そして、その味は驚くほど「薄味」なのでした。

 前日、親戚と食事を共にしたのですが、汁物を頂きながら私は「美味しいけれど、ちょっと薄いな。もう少しお味噌を入れてもいいかな」と思っていました。隣に居た従姉妹が自分の妹に言いました。

 「このお汁、出汁はいいけど、ちょっとしょっぱいね」

 えっ!

 私は青森県に居ては、決して「しょっぱ口」(しょっぱい味を好む人のこと)ではないのです。どちらか言うと「薄味」の方だと自負していたほどです。そ、それなのに・・・。

 ああ、青森県が短命県日本一なのも無理はない。どんだけ塩分取ってんの、青森県人!かなりのショックでした。

 そう言えば、ナンシー関は高校卒業後に上京し、その後亡くなるまで東京で暮らしましたが、40年という短い生涯であったのは、青森県生まれの宿命であったのでしょうか・・・。

 

 ランチが済んだ後、再び本を手にしました。本の中に、ご両親が連名で書かれた、娘・直美についての文章がありました。ほんのちょっと抜き出して紹介したいと思います。

 

 もう、めんこくってめんこくって。ただ元気で育ってくれればいいという気持ちです。(中略)直美は亡くなったので、一番親不孝したわけですけども、まあ、運命だはんでね。

 めんこくて・・可愛くて  だはんでね・・だからね

 

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 私がランチを頂いてゆっくりと読書を楽しんだお部屋は、外からはこんな感じです。暖かな日差しが差し込んで本当に気持ちのいい時間を過ごさせて頂きました。

 いつも旅行する度に「日本は広いなあ」と思うのですが、この同じ日に、青森県ではすっかり冬を迎えているわけです。

 帰ったら雨かな?雪かな?短命な上に豪雪の青森県。でも、そこに生まれたのも運命。何かの縁なのかも。

 せめて、青森県に生まれたのはハンデだはんで(ハンデだから)。なんて自嘲ダジャレを楽しみたいと思います。だめ?自重すべき?続く。  

私は「西洋かぶれ」なのかも

 一昨日の記事で、住んでみたい憧れの街として、ローマをあげました。

 また、昨日の記事では漫画『おれは直角』について書きましたが、『おれは直角』には、北条照正という、代々城代家老を勤めている立派な家柄の跡取りが登場します。Wikipediaでは、長崎で蘭学を学んだ彼は、「西洋かぶれ」と表現されています。

 ハッとしました。ひょっとして私って、「西洋かぶれ」なのかも?

 

 海外旅行といっても数えるほどしか経験はなくて、テレビで楽しむことが主なのですが、外国、特にヨーロッパの「石の文化」はワクワクします。

 かつて日本の建築物は西欧人に、「日本の家は木と紙で出来ている」と驚かれた、というような記述を何十年も前に目にしたことがあります。確かに、私達にとって木造建築は身近です。反対に、石と言えば、石垣や古い橋などしか見たことがなく、そんな目に映る大理石の大聖堂などは圧巻、言葉を失うほどの衝撃をもって迫ってきます。やられちゃうんですよね~。

 結局は無い物ねだりと言いますか、自分の身近にはないものに惹かれるという、人間の習性のなせる業なのかも知れません。

 ただ、私の漠然とした外国への憧れがいつどのように形成されたのだろうと考えたとき、昔々に読んだ少女漫画の影響も大きいような気がするのです。

 わたなべまさこ先生の『ガラスの城』はイギリス。竹宮恵子先生の『空がすき!』はフランスが舞台。なんたって、主人公の名前がタグ・パリジャンでしたもの。そうそう、フランスと言えば『ベルサイユのバラ』はお約束ですね。

 他にも『ポーの一族』『キャンディ・キャンディ』『カプリの真珠』『エイリアンストリート』、変わったところでは『王家の紋章』など、外国を舞台に、金髪碧眼の登場人物達が華麗に人間模様を繰り広げる少女漫画は、枚挙に暇がありません。

 ほんの子どもの頃から社会人になるまで、たっぷりと浸った少女漫画の世界、影響を受けていないわけがない!私の「西洋かぶれ」はきっとこうやって始まったのでしょう。歴史も、日本史より世界史の方が好きですね。不思議というか残念なのは、英語の勉強に身を入れなかった事です。学生時代、もっと一生懸命やっておけば良かった・・・。

 ところで、「かぶれ」には「発疹(ほっしん)」がつきものですが、何かをしようと思い立つことを「発心(ほっしん)」と言いますね。

 何かを始めるのに遅すぎる事は無いとか、よく言うじゃ無いですか。ここは一つ、奮起して英語の勉強を頑張ってみようかな。せっかく「西洋かぶれ」の私なのですから。では。