「十和田八幡平国立公園」とひとくくりに言いますが、十和田湖と八幡平(1613m)は、車で1時間30分以上もの距離があります。青森県民である私は、十和田湖には何回か行ったことがありますが、八幡平は「遠いなあ」という感じがして、訪れた事も無ければ、ましてや「登る」なんて考えたこともありませんでした。
「この前のメンバーで、八幡平に行きましょう」
そう誘って下さったのは、9月に梵珠山に連れて行ってくれた友人です。
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おばさん四人で、6時出発と張り切って出かけたのです。お天気も良く、期待で胸が膨らみます。
ところが、気持ちのいい青空の下のドライブも途中まで、八幡平山頂駐車場に着いた頃には、辺りは深い霧に覆われていました。これでは、山頂展望台からの眺めは望めません。駐車場から山頂をめざす予定でしたが諦めることにし、急遽、目的地を大沼に変更しようということになりました。
変更も何も、私は予備知識も事前の下調べも無し、一切をお任せの日帰り旅行なのです。ただただ「後からついて行く」という、気楽でサプライズたっぷりの時間を満喫させてもらったのでした。
このブログも、同じような気まま・気楽さで、これから何回かに分けて心に残ったことや新しい知識を旅行記として書いておきたいと思います。皆さんにも、ゆったりとお付き合い頂ければと思います。
八幡平ビジターセンターの向かい側に広がる大沼は、木道が整備された一周一時間程度の自然研究路となっています。
真っ盛りの紅葉の美しさは勿論、湿原独特の眺めや空気感が存分に味わえるのです。
例えば、↓
葦(あし)ですね。こんなに立派な「葦原」を見るのは初めてです。葦は別名「よし」とも言いますが、「悪し」では縁起が悪から「良し」と言い換えるなんて、ダジャレ好きとしてはニヤリとさせられます。
また、今回、Wikipediaで読んで知ったのですが、葦は他の植物が生えない「純群落」をつくるのだそうです。確かに、写真で見ても、葦一色。足元は葦だけ。
そして、それにはちゃんと理由がありまして、葦にはタンニンの一種が大量に含まれており、それが分解されると他の植物の発生を抑制する物質になるのだそうです。他の植物の生育を邪魔するわけです。
「ほお、そちもなかなか『悪し』よのう」
そう言いたくなりません?
続く。