おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

「登山時の応急手当」を勉強した

  数日前に、所属する「山の会」で講習会がありました。内容は「登山時の救命講習会」ということで、心肺蘇生法やケガの応急処置など、大変勉強になりました。

 

 多方面で勉強になったなと思いましたが、まず第一に思ったのは「講習というものは講師の力量によるところがかくも大きいものであるか」ということでした。素晴らしい先生でした。(ご本人に許可を得ていないのでお名前は伏せます)

 滑舌良く、テンポ良く、淀みなく話すという卓越した話術。

 豊富な具体例を盛り込んだ内容は有益であると同時に聞く者を惹きつける魅力に溢れる。

 そして、現場を知る者の圧倒的説得力。

 1時間強の講習があっという間でした。せっかく素晴らしい先生から「目からウロコ」のお話をたくさん伺ったので、中でも私が特に「へえ、へえ」と思った事を皆さんに箇条書きにしてお伝えしたいと思います。

 

 ・出血を止めるために縛るという方法は、昔は30分で緩めると教えていたが、今は2時間は緩めなくていいと科学的に検証されている

 ・アナフィラキシーショックに対応する「エピペン」は、処方された本人にしか使えない

 ・AEDのパッドは呼吸がもどっても剥がさない

 ・ドクターヘリを待つときは風上で待つ。その際、帽子などの飛びやすいものはザックにしまうなどする。そういったものが飛んでヘリコプターに絡まったりすると非常に危険

 ・雪の中でドクターヘリを待つときは、出来るだけ周囲の雪を踏み固める。風で雪が舞い上がると視界不良となるため

 ・台風情報では風速は秒速で出るが分かりにくい。そのような時は4倍して積の1割を引くと、おおよその時速になる。(例)風速30m 30×4-12=時速108km

 

 以上、私が強く印象に残ったトピックだけでも、こんなにもあるんですよ。これ程「濃い」講習会もなかなか無いのではと思う時間を過ごさせて頂きました。受講生としての私の集中度も高かったのですが、それもひとえに講師の方の力量によるものだったと思います。

 そして最後に、なぜ拙ブログでこのような内容を紹介しようと思ったかについても触れたいと思います。

 講習会の最後を締めくくって、先生は『ラーニングピラミッド』というものを示されました。それは、どのような学習方法が学んだことが頭に残りやすいかを、%で示したものでした。

 講義を受ける5%、資料を読む10%、実演を見る30%、議論する50%、実践75%、そして、「他者に学んだことを教える」90% となっていました。

 

 そうです。私はせっかく学んだことをなるべく忘れないようにしようと思い、こうして書いているのです。

 近頃は本当に記憶力の低下が著しくて、こうして書いてさえ、きっと忘れるのだろうと諦めの境地でいます。でも、いつか自分でこの記事を読み返すことがあれば、思い出すことは出来るだろう、そこに望みを託したいと思います。これが私の物忘れに対する「応急手当」なのですが、残念なのは「応急」ではないちゃんとした治療法が見つからないという点です。

 このまま物忘れはひどくなる一方なのでしょうか。心肺蘇生法講習会を思い出して書きながら、全く心配の種というものは尽きないものだと思っているのです。では。