おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

ビンボ臭さを楽しんでいる②

 断捨離に取り組んでいます。

 私の解釈ですが断捨離とは、家の中に不要な物が入り込まないようにし(断)、既に不要な物があれば処分し(捨)、いたずらな欲望に踊らされない(離)、それらの心構えのことを言うもののようです。なかなか難しいですね。

 現代社会では次から次へと魅力的な商品の「情報」が飛び込んできて、「目に負けて」しまうこともしばしば。欲望のコントロールは一生の課題として、とりあえずは不要品(つまりはゴミですね)の処分をしていきたいと思っています。そして、そのために必要なステップとして欠かせないのが「総量の把握」ということです。

 例えば、タオル・バスタオルの類。あちらこちらの引き出しや収納ケースに分散していては、どういったものがどれだけあるのか把握できず、処分すべきかどうかの判断をつけることが出来ないでしょう。

 私の家にもありましたよ、沢山のタオル類。今はとにかく一カ所に集めて、大量の新品と、お客様用と家族用、そしてウエス用に分類し終わった段階です。どんなに頭を切り替えようと、新品を捨てることは私には出来ないので、せめて、古くなったタオルをウエスにするサイクルを速めて、ドンドン使うようにしたいものだと思っています。(でも、古くなったタオルもつい使い続けちゃうのよねえ。根が貧乏性だからさ)

 

 そんなタオル整理をしていて、改めて「沢山あるなー」と思ったのが、粗品でもらった白タオル。でも白タオルには台所用布巾としての使い途があるので、適当な大きさにカットして端を始末することにしました。下の写真です。

 

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  読者の中には「白タオルを布巾にするなんて当たり前。ビンボ臭いなんてとんでもない」と思われた方もいらっしゃるでしょう。いいえ、ビンボ臭いのはタオルでは無く、端の始末のことです。

 タオルをカットした端は、三つ折りにしてミシンをかけるか、手でかがるのが一般的かと思うのですが、綿のプリント布でくるんでミシンで押さえました。このプリント布がですね、端切れ中の端切れといいますか、「何でそんなものをとってあるの?」と自分でも疑問に思うような、小さい、変な形をした端切れなんですよ。それをリボン状にカットし、タオルの幅に長さが足りないものは継ぎ合わせて、何本も作ったんです。その作業のビンボ臭さたるや。ビンボ臭いとは、つまりは「コスパの悪さ」ということだと思いました。長い時間と沢山の手間をかけて布巾1枚を作る。本当に「ようやるわ」と思いました。でもいいの。私には時間が有り余っており、そして、手間をかけるということは、つまりは手芸という趣味の時間を楽しんでいるということなのですから。趣味ならば「コスパ」なんて度外視です。

 ということで、私の布巾は可愛いプリント布で縁取りされた、私だけのオリジナル布巾。私は台所仕事はあまり好きでは無いのですが、この布巾で、少しは台所付近に立つことも楽しくなるかと思っています。可愛いでしょう?ねっ、ねっ。

 

 さて、3つ目のビンボ臭い作品がこちらです。

 

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 こちらはミシンを使うとき横に置く、作業用マットです。ミシンはダイニングテーブルに置いて使っているのですが、金属の道具を置く際には、テーブルに傷をつけないように気を遣います。また、金属独特の「ゴトッ」っと言う音も気になるので、やっぱり置くときはちょっと気を遣うのです。

 今までは、あり合わせの布きれを敷いてその上に置いたりしていましたが、作業用のマットがあればいいんだと思い立ち、パッチワークキルトもどきで作りました。

 特筆すべきはパッチワークを作った小さな端切れの正体です。

 地味な色合いと布の質感、そして端切れの大きさでピンと来た方もいらっしゃるかもしれません。そうです、洋服についてくる「補修布」、あれなのです。左下のチェックのウール地は夫のジャケットのだと思います。他は私のパンツやブラウスのものです。肝腎の洋服は全てとっくに着られなくなっていて、捨てられたり、リフォーム用の「布」としてしまわれたりしています。ところが、これらの補修布と予備ボタンは無用であるにもかかわらず、整理されること無く、長年引き出しの奥で眠っていたのでした。

 最近の私はそういった引き出しも整理し始め、必要の無い補修布・予備ボタンは捨てることに。そして、ここでピッコーン!、閃きました。

 「色合いの似かよった補修布でパッチワークをしてみよう、そしてキルト芯(綿のようなものです)を挟さめば、作業用マットとしてちょうどいいのでは」

 何日かかけてどうにか完成。あまり綺麗な仕上がりではありませんが、私は大満足です。キルト芯のお陰でふっくらしているので、まち針を臨時に刺しておくことも出来て便利です。ミシンを使いながらこのマットが目に入ると、思わずにんまりしてしまう私です。

 

 如何だったでしょうか。「ビンボ臭い」とは、半分本気で半分謙遜でもあるのですが、考えてみれば「コスパ度外視」で何かに取り組めるということは、実は「贅沢」なことでもあるのかもしれません。ただ、出来上がりがビンボ臭く見えるか素敵に見えるかは、そこは作る人のセンスと腕次第ということになるのでしょう。

 とりあえずは、飽きっぽい私が途中で投げ出す事無く、パッチワークのマットまでマットウ出来たことで、良しとしたいと思っているのです。では。