おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

車検とタンポポとコメンテーターと

 車検でした。私の車は走行距離はそこそこなのですが、年数はかなり乗っています。なので、車検は相当かかるだろうなとは思っていたのですが、思っていた以上でした。

 私は車に関しては興味が薄く、走ればいいやという感覚なので知識も無く、また、夫もその方面は全然駄目なので、車検は車屋さんのご提案通り、お任せでお願いするのです。なんと言っても車屋さんは車の「つう」なのですから、つうと言えばカーです。

 「○○オイルに少し漏れがあって、ちょっと費用はかかる部分なんですが、これは直さないと車検が通らないので」

 「プラグも消耗しているので。エアコンのフィルターも汚れています。足回りの○○。どうしましょうか」

 とにかく私の立場としては、全てに「イエス、よろしく」しかないので、車屋さんの見積もり通り全部お願いします。請求金額は当初予定を遙かに超えて、目玉は飛び出、腰は抜けそうになりました。政府から頂く10万円、使い途に悩む必要は無くなりました。

 このことは別に車屋さんに対して不満があるとかそういうことではなく、自分が分からないことは相手にお任せするしか無いという一例として、書いています。

 

 私はテレビは好きで良く視ているのですが、昨年まで勤めていたこともあり、ワイドショーの類いはみる習慣はないのです。でも、ネットはいろいろ覗くので、テレビはみていなくても、そういった番組のコメンテーターといわれる方々の発言は目にします。

 芸能人や弁護士、大学教授。いろいろな肩書きの方が、まあ好き勝手にいろいろ言うわけです。平時ならそうやって世間を賑わすのもテレビ局の狙い通りでいいのでしょうが、今は新型コロナウイルスとの戦いという有事とも言うべき状況です。感染症や経済の専門家でも無い人が、「と思います」とか「そういう気がするんです」とか、一般人の感想レベルの発言を電波に乗せる。百害あって一利無しではないでしょうか。このような状況下では、番組出演者(司会者を含む)には、よく分からないことには口を挟まず、専門家と視聴者との橋渡し役になってもらいと思うのです。

 

 昨日、知人のりんご畑にお手伝いに行きました。

f:id:takakotakakosun:20200508190330j:plain
f:id:takakotakakosun:20200508193832j:plain

 りんごの木の根元に小さな紫の花をつけた草が生えています。この草は右の写真のもので、『ヒメオドリコソウ』という帰化植物です。私は得意の知ったかぶりで知人に言いました。

 「この紫の花は外国から来たんですよ。外国から来たものは、あっという間に広がりますね」

 知人は答えました。

 「そうなんだよね。ほら、タンポポだってそうでしょう」

 灯台もと暗し。わざわざヒメオドリコソウなど持ち出すまでも無く、あたりは西洋タンポポでいっぱいだったのです。

 

 所詮付け焼き刃の知ったかぶりなんてこんなものです。テレビのコメンテーターの皆さんも、番組に踊らされ、勝手な予想や願望を垂れ流すのではなく、もう少し謙虚な態度で、「分からないことは分からない」と言うのが、視聴者に対する誠実な態度ではないでしょうか。まあ、それで視聴率が取れるのかと言われれば、そこは私も「分からない」と答えるしか無いのですが。ただ、繰り返しますが、今は平時では無いのです。帰化植物のようにCOVID19が勢力を広げないよう、力を尽くすという責任感と自覚をコメンテーターの皆さんにも持ってもらいたいと思います。なんと言っても影響力はあるのですから。では。