四月スタートの朝ドラ、どうしよっかな~。
そう思いつつなんとなく視たり視なかったりしているうちに、子役の可愛らしさにつられて、視る習慣がつきました。
子役キャラの中では、「大将」の凜々しさ、境遇の厳しさに、涙を誘われました。どうにか浮かび上がって欲しいと、痛切に願いました。
私は理屈っぽい性格なので、いくらドラマとはいえ、あまりにも都合良くストーリーが展開したり、登場人物が皆いい人で、常に主人公が助けられ盛り立てられたりすると、「んなこと、あるかい!」と思って、白けてしまうのです。
でも、今期は違います。
新型コロナウイルスで暗いニュースばかりの毎日。ウィルス対策も経済も先が見えない、世界中が同じ危機にさらされているという点で、現実がフィクション以上の災厄に見舞われています。せめて、ドラマは明るく楽しくハッピーなものがみたい。今このご時世に、重苦しいものは勘弁という心境なのです。
『エール』は、そもそも主人公の成功が分かっているので、安心して視ていられます。(前作『スカーレット』は息子の運命を知っていたので、逆に最後は目が離せませんでしたが)
主要な登場人物が皆裕福で、服装や家具調度も目を楽しませてくれるのもいいです。そんな中では、最初に書いた「大将」の不遇ぶりは際立っていました。それだけに、彼が幸運な人との出会いに助けられ、その後の人生をどうにか切り開いていた姿にはホッと安心、明るい気持ちになりました。
また、主人公が勤務する銀行でのシーンなのですが、平時であればかなり滑りそうなコミカルな「のり」です。でもいいの。今はこれぐらいがいいの。現実のニュースで人の心の醜さや利己的な部分を嫌でも目にしてしまいます。意地悪な人が居ない、人が人の幸福を願う、それだけで心が和みます。
う~ん、困ったなあ。どうにも文章が私らしくない気がする。もっと物事を斜めに見て、辛口なのが私の個性であり、いわゆる「面白さ」だと思っているのに。よし、少しは私らしく、「あら探し」をしてやろう、そう思って古関裕而夫妻についてちょっと調べてみたんですね。
事実は小説よりも奇なり。
私が調べてみようと思ったのは、昭和初期の恋愛模様として、あれはどうなの?と思ったからなのです。自由恋愛ってそんなに自由だったの?もっと回りから白眼視されてたんじゃないの?第一、ラブレターにハートマークってあり?
ところが。
お時間ありましたら、下の福島民友新聞の記事をお読み下さい。
ホントにハートマーク書いてた~!
しかも真っ赤に塗ってた~!
さらに驚いたのは、このご夫婦はドラマ以上に情熱的と言いますかなんと言いますか。上の記事を時系列でまとめますと、
昭和5年1月 金子さん、裕而さんの国際作曲コンクール入賞の記事を読み、手紙を書く
昭和5年1月から 三ヶ月間、二人は文通を続ける
昭和5年6月 結婚。裕而さん20歳。金子さん18歳。
このようになります。そして、何よりも凄いのは、二人は終生仲睦まじく暮らしたということです。
どうでしょう、皆さん。
ドラマの主役であるこの情熱的なお二人に、「エール」を送りたくなりませんか。
この後、ドラマは昭和の暗い時代に入っていくわけですが、この二人なら大丈夫、きっと明るく強く、視聴者を励ましてくれることと思います。
ということで、今期の朝ドラ、見続けたいと思えーる私なのです。では。