おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

フィリッポ・リッピの息子フィリッピーノ

5月24日の記事で

フィリッポ・リッピの『聖母子と二天使』をご紹介しました。

聖母子は画家の妻と息子(フィリッピーノ)がモデルと言われています。

その息子は早くに両親と別れています。

(母は二歳のフィリッピーノを残して修道院に戻り、父とは12才で死別)

孤児となったフィリッピーノ・リッピは、父の弟子であったボッティチェリのもとに身を寄せ、絵の腕を磨いていきます。

 

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  ベルリン国立美術館『 音楽の寓意』

 

師であり、兄のように慕ったボッティチェリの影響か、

フィリッピーノの描く女性は父以上に甘美ですね。

 ところが、この絵を見たときは・・・

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  フィレンツェ・アカデミア美術館『マグダラのマリア

 

こんな悲しい絵は見たことがない!と思いました。

マリアの全身から「悲しみ」が強く訴えてきて。

何がとか、どんなとか、ではなく、存在自体の悲しみとでもいいますか。

「生い立ち」というものから、人は一生逃れられないものなのかな・・・

そんなことまで考えてしまう一枚でした。

 

(それにしても、聖書の登場人物は同名が多くてややこしい。

聖母マリアの他にマリアが何人もいて、あんまりや!)