かつて熱海には「三大別荘」と呼ばれる豪華建築があったそうです。
非公開の岩崎別荘、今はなき住友別荘、そして、大正8年に実業家・内田信也が建てた起雲閣です。
あれ、ちょっと待って。熱海の岩崎家の別邸って、あれだ!ほら、岩崎彌太郎氏の三回忌が執り行われたというあの別荘です、彌太郎夫人が曜変天目茶碗で献茶したという。
なんか、偶然続きの今回の旅なのです。
まあ、それはさておき、「起雲閣」ですよ。素晴らしい!素敵!面白い!皆さん熱海を訪れたなら、是非見学して下さい。
別荘は内田氏から根津嘉一郎(東武鉄道社長)にわたり、その後、一時は旅館として営業していたそうですが、バブルが弾けた後に競売物件となり、それを熱海市が取得して公開しているのだそうです。
「でかした、熱海!」そう思いますよ、絶対に。では、写真をご覧下さい。
旅館時代のバーをそのまま喫茶室に。
和室からの池泉回遊式庭園の眺め。この日は雨で、お庭の散策は断念。
二階からサンルームのある洋室を見下ろす。
大正時代のガラスの「ゆがみ」、素敵です。皆さんもそう思われるでしょう?私の感覚がゆがんでいるからじゃないですよね。
サンルームと奥の洋室(食堂)
暖炉のあるヨーロッパの山小屋風のお部屋。でも、煖炉の上のレリーフはガンダーラ美術ぽくて不思議な面白さ。
ローマ風の浴室なんだそうです。テルマエロマエ、ですね。
起雲閣が旅館として営業していた頃は、文豪と呼ばれるような著名な作家も多数宿泊されたのだそう。
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「起雲閣の文豪の往来」というパネルがありました。
そして、谷崎潤一郎の短冊が飾られたお部屋があり、何だかカワイイ字だなぁと思って写真に撮りました。
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この時は、歌の内容は気にもとめなかったのですが、実はこれもまた今回の「旅の偶然シリーズ」の一つだったのです。
「文豪の往来」で結果オーライ。
長くなりましたので、詳しくは明日の続きと致します。お楽しみに。続く。