おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

「整形手術」雑感

 最近、何かと「整形手術」の話題を聞くような気がします。私も「整形手術」にまつわる思い出があるので、書きたいと思います。

 

 今から10年ほど前、職場の10歳ほど年下の男性と、宝くじで3億当たったら、何に使うかという話題になりました。

 私が、「まず、ちょっと整形して」と答えると、彼は非常に驚いた顔をしました。そして、遠慮がちにと言うか、恐る恐るというか、そんな感じで切り出しました。

 「あの、非常に失礼かも知れないんですが・・・、何のために?」

 まあ、言いたいことは分かります。彼の言葉の行間には、「いまさら?」という思いがはっきりと読み取れました。

 「あのね、女が大金を持ったら、まず、着るものとか高価なアクセサリーとか、絶対買うよね。その時、シミだらけでシワシワでダルダルだったら悲しいじゃ無い。せっかくのお洋服やアクセサリーだもの、少しはマシになって身につけたいよね」

 私の答えに、彼は納得というか、ほっとしたような感じでしたね。

 その後、私は3億円が当たることも無く(宝くじは買っていないので当たるはずも無いのですが)、未整形のままです。

 

 話は変わりますが、眼瞼下垂(がんけんかすい)という病気は聞いたことがありますか。まぶたを持ち上げる筋膜・筋肉の力が弱いために、まぶたが垂れ下がり、ものを見るのに支障を来すようになるものです。加齢によって余った皮膚が垂れ下がって起こることもあるそうです。最近では、この垂れ下がったまぶたを持ち上げる手術が一般的になったようで、某有名ワイドショー司会者もそれで「プチ整形」したのだとか。

 さて、大昔、実家の母から聞いた話です。

 同じ村のおばあさんが、この眼瞼下垂で眼科を受診したのだそうです。その時、おばあさんのまぶたは赤く何かにかぶれたようになっていたそうで、お医者さんが心当たりが無いか尋ねたそうです。おばあさんが答えるには、

 「テレビを見るのにまぶたが邪魔だから、セロテープで留めていた」とのこと。それで赤くなっていたのだそうです。

 その時は笑って聞いた話ですが、生活する上では随分不便だったことでしょう。今のように手術で簡単に治る時代だったら、おばあさんも苦労しなかったでしょうに。

 

 整形を巡ってはいろいろな意見があるようですが、若い人のみならず、これからは高齢者もクオリティ・オブ・ライフのために必要になるかも知れません。まぶたをセロテープで押さえた時代を思えば、その方がずっと「はり切って」毎日を送れることと思います。

 将来、私が整形手術をし、若い人に「何で?」と理由を聞かれたら、「快適な生活のため」と答えたいと思います。仮に3億当たったとしても、それは秘密にしておきます。整形は打ち明けても、生計は秘密です・・・。では。