おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

コロイドの話 2

 コロイド溶液という言葉は聞いたことがありますか。液体の中に、微粒子が散らばっているものをそう呼びます。非常にざっくりとした説明ですが。

 具体的なものとしては、牛乳、インク、塗料、泥水などがあります。これらのコロイドの中には、疎水コロイドと呼ばれる「沈殿」を起こしやすいものもあります。

 疎水コロイドがどういう条件で沈殿するかというと、電解質、つまり溶液中の「イオン」に出会ったとき、凄い勢いで沈殿してしまうのです。

 

 さて、前回、私が予告した豆知識ですが、皆さんは「三角州」はご存知ですよね、大きな川の河口に形成される、土砂が堆積して出来た陸地のことです。

 じゃあさあ、なんで河口でいきなり形成されるの?川の流れで泥が運ばれるなら、途中から少しずつ堆積していけばいいんじゃない?なんで河口で一気に堆積するの?

 私も、ボーッと生きているので、ある時まで「三角州」の謎に気がつきませんでした。というより、答えを知って、改めてその不思議に気づかされたのでした。

 

 では、答えです。

 コロイド溶液の例として、泥水をあげましたが、濁った川の水に含まれる大量の「泥」は、コロイドという粒子の状態で水の中に散らばっており、沈殿することなく流されていきます。そして、この泥水は疎水コロイドなのです。ここ、大事です。

 川はやがて海に至ります。海には「塩」、つまり塩化ナトリウム等の電解質が大量にあり、イオンとなって海水中に存在します。それらのイオンとコロイド出会うとき、「凝析(ぎょうせき)」という沈殿を起こす現象が生ずるのです。なので、三角州は海のイオンと、泥水というコロイドが出会う場所、すなわち河口に形成されることになるわけです。

 どうでしょう。ご理解頂けましたか。そして、私と同じく、三角州の成り立ちに、改めて「へー!」となって頂けましたでしょうか。

 

 ちなみに、「凝析」の例として、パスタを茹でるときの食塩があります。食塩の力でパスタ表面のタンパク質を凝固させ、ツルツル感を出すのだそうです。ちゃんと理屈があるでんて。では。