おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

コロイドの話 1

 中学校の理科で「チンダル現象」って、習ったと思うんです。具体的な例として、ホコリに光が当たると、散乱によって、光の通り道が帯状に見えるってヤツです。

 私の通っていた中学校の階段の踊り場に、丁度いい具合に光が差し込んで、いつもホコリがキラキラと舞い踊っている(踊り場だけに)場所がありました。通る度に「チンダル現象だー!」って友達と言い合ったり、あるいは心の中で呟いていたりしたことを覚えています。懐かしい・・・。

 

 一週間程前のことです。出勤途中の車のフロントガラスから見える、遠くの空の雲間から、何筋もの光の帯が地上に伸びていました。写真を撮れなかったのが残念ですが、皆さんも、ああ、あれかとすぐに見当がつくと思います。それほど珍しい現象ではありませんが、見る度に、はっとするほどの美しさがあります。神々しい眺めです。 

 気象現象としては、「薄明光線(はくめいこうせん)」と言いますが、「天使のハシゴ」とか、「ヤコブのはしご」とも呼ばれるそうです。なるほど、天国に至る道という感じですね。

薄明光線 - Wikipedia

  ↓ 上記Wikipediaより

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 薄明光線はチンダル現象の一種で、空気中の目には見えない水滴によって光が散乱され、光芒が見えるようになっています。

 今回、Wikipediaで知ったのですが、宮沢賢治はこの現象を

「光のパイプオルガン」と表現したのだそうです。

「光のパイプオルガン」・・・。天上から荘厳な音色が降り注いで来るようです。凄い表現ですね。薄明光線を表す、これ以上の表現はないかもしれません。

 

 薄明光線を作り出す水滴のような、目には見えない大きさの粒子を、「コロイド」と言います。「コロイド」粒子には、その大きさに起因する独特の性質があります。光を散乱させるというのも、その内の一つです。

 この「コロイド」の性質について、人に教えたくて教えたくて、ウズウズしている豆知識があるんです。次回はそのことを書きたいと思います。ちょっと難しい内容になるかも知れませんが、宮沢賢治好きの文系人間にも分かりやすく、という方針はけんじしたいと思いますので、ぜひ、お付き合いください。では。