先日、街で久しぶりに会ったA子さんのことです。
A子さんは会う度に「太った、太った」と言うのですが、確かに少し太ったように見えました。体重をカミングアウトされたのですが、背の高い方で、それほどあるようには見えなかったので、ちょっとビックリしました。私も最近かなり太ったのですが、自分のことは棚にあげ、聞きました。
私 「なんで?なんで太ったの?」
A子 「お昼に毎日、ラーメン・チャーハン・ギョウザのセットを食べていたら」
私 「それはいくらなんでも・・。なんで?来年、新弟子検査でも受けるの?」
A子 「もう(笑)。身長はもう合格なんだけど」
私 「舞の海より大きいんだ」
A子 「そう、舞の海より大きいの(笑)」
舞の海が新弟子検査の際に身長が足りず、頭にシリコンを注入して身長の水増しをしたというのは、一定年齢以上の青森県民にとっては「常識」なのです。「相撲王国・青森」ならではです。
相撲といえば、40年ほど昔のことです。青森から弘前に向かう列車での出来事です。私の近くに老夫婦が座っていました。列車が「浪岡」という駅にさしかかると、おじいさんがおばあさんに言いました。
おじいさん 「ここが、おしん横綱・隆の里の出身地だ。青森県からは横綱が大勢出ている。」
おばあさん 「青森は相撲が強いですね。岩手はさっぱり」
どうやら、岩手県からいらした御夫婦のようでした。
おじいさん 「津軽は米どころだから、とにかく米を腹一杯食べているんだろう。その点、岩手県は米がとれなくて貧しいから。頭で勝負するしかないから。ほら、岩手からは総理大臣が何人も出ているだろう」
言うねえ、じいさん。まるで「猫だまし」のような、褒めると見せかけての見事なディスりっぷりに、強く印象に「のこった、のこった」のでした。