昔読んだ、多分、阿刀田高?のエッセイに、
戦後になって、姉はラックスの石けんを使ったとき、私はハーシーのチョコレートを食べたとき、「こんな凄い国を相手に勝てるわけがない」と思った。
というような記述があったはず。確か、阿刀田氏にはお兄さんもいて、お兄さんはアメリカの機械か部品か、そんなふうな物に「勝てるわけない」と感じたみたいな記述もあったと思う。何ぶん、何十年も前に読んだ本で、作者が阿刀田高だという記憶があるだけでも褒めて欲しいぐらいなので、あやふやさは勘弁して下さい。
それから、これは誰が書いていたか完全に忘れたけど、
戦前にアメリカは、映画『風と共に去りぬ』を作っていた。勝てるわけがない。
という内容の文を読んだこともあります。
私も最近、「アメリカには勝てない」って思うような体験をしたんです。
アメリカのテレビドラマ「Bones 骨は語る」をみたことはありますか?現在は放送終了ですが、数年前には息子その2と一緒に、欠かさずみてました。
その、シーズン8・第11話の中の、あるエピソードをかいつまんで書くので、読んで下さい。
3体の古代人類の骨が発見された。調査にあたった研究員は、「大人の2体は、ホモサピエンスとネアンデルタール人の男女、残りの1体は子供で、大人二人の特徴を併せ持つ。つまり、ホモサピエンスとネアンデルタール人は交雑し、子供を作った」と結論付けた。
この放送を見たとき、「はあ?」と思ったんですよ。いくらドラマとはいえ、そんな荒唐無稽なエピソードぶっこんでいいの?って。
ところが、最近、話題の本「サピエンス全史」を読み始めたんですけど、その29ページの記述。
中東とヨーロッパの現代人に特有のDNAのうち、1~4%がネアンデルタールのDNAだったのだ。
つまり、ホモサピエンスとネアンデルタール人は交雑していた可能性があるということなんですよ。現段階では、あくまで可能性ということらしいのですが。
まだまだ研究の余地のあるそういう仮説をドラマに取り入れるなんて、よほど監修者や制作協力者にお金をかけなければ、出てこない発想だと思うんですよね。
アメリカって、凄い!
つくづく思いしらされた感じがしたのでした。
昔、『Bones 骨は語る』を二人で見ていた頃の、息子その2のジョーク。
息子その2 「一文字変えて、メッチャつまんなさそうなタイトルにするから。
『Bones 骨を語る』どう?」
いや~、センスあるわ~。さすが、サピエンス(ラテン語で賢い)。私って親馬鹿?