前回の記事で「三井寺」についてちょっと触れまして、思い出したことが。
「近江八景」って、聞いたことあります?
ザックリ言いますと、滋賀県(近江)にある有名な八つの景勝のことです。
そして、その中の一つが「三井の晩鐘」。
夕暮れの琵琶湖、遠くから響く三井寺の鐘の音。「ゴオオ~ン」、値千金なわけです。
ここで言う「値千金」とはいわゆる比喩表現というやつで、非常に価値が高いという意味ですが、では、実際にはおいくらなのでしょうか。
答。300円です。
三井寺の境内には重要文化財である「鐘楼」という建物がありまして、その中に吊された鐘。その鐘こそが、「三井の晩鐘」の鐘でございます。その鐘をですね、お一人様一回300円で撞かせて頂けるのです。
私の住む青森県・弘前市には「最勝院の五重の塔」と呼ばれ、市民に親しまれる非常に美しく立派な五重の塔がありまして、かたわらには「鐘」もあります。この鐘もやはり有料で撞くことが出来るんですね。こちら、一回100円と、大変リーズナブルなお値段でございます。いや~、どこでもそんなもんだと思ってたんですよね。だって、鐘を撞くだけなんですもの。ところが、3倍!
弘前市にて「五重の塔と猫」
私は撞きませんでした。だって「音」が聞ければいいんですもの。誰かが撞けば、音はただで聞けます。「万障繰り合わせてでも撞きたい」という方もいるかもしれませんが、私はいいです。
でも、鐘とは別に後悔が一つ。三井寺では名物らしい「赤いコンニャク」を売ってたんです。買って食べてみようと思ったら、同行の夫が「普通だよ。いいいよ買わなくて」と言ったんです。「そっか」と思って買いませんでした。今でもなんとなく心残りです。しょせん「名物に美味いものなし」なのですから、話の種に買って、その夜にでも食べればよかったと後悔しています。
なんと言っても、コンニャクいつ食う、「こんにゃ(今夜)食う」と言うぐらいなのですから。