下記ブログを拝読して、ちょっと別な角度から気になったことがあるので書きたいと思います。
コロナ禍で生活が立ちゆかなくなっている人が激増しているようで、本当にどうなってゆくのだろうと、経済の先行きも思いやられます。
経済状況が差し迫って生活保護を必要とするような方達の中には、親族に扶養照会されるのが嫌で、申請に二の足を踏む方も多いとか。その気持ち、分かります。窓口で「ご親族に扶養が可能かどうか問い合わせてみますね」と言われて、「はい。宜しくお願いします」と言えるようであれば、自分でとっくにしているでしょう。それが出来ない、あるいは絶対にしたくないからこその窮状なワケです。
上の記事には、この「扶養照会」を巡って、厚生労働大臣が「扶養照会は義務ではない」と答弁したと言うことが書かれています。
私はここで「扶養照会」の是非を論じるつもりはなく、「照会の義務無し」という表現から想像したことを、老婆心ながら書いておきたいと思います。
「照会」とは問い合わせて確かめることです。生活保護の申請においてそれを誰がするのかと言えば、役所の担当者と言うことになると思います。となれば、「照会の義務無し」とは、担当者にとって義務では無いと言うことになろうかと思います。
「わ~、担当者さん、良かったね~。辛く困難の多い業務が一つ減ったよ~!」
って、そんな事あるかい!容易に想像がつきます。「義務ではないがやらなければならない業務」になっただけだろうと思います。担当者にとっては、より苦しい状況が生まれたのではないでしょうか。
今までであれば申請者に、「お気持ちは分かりますが、扶養照会は必要なので・・・」と言えたのが、「私はしないで貰いたいし、あなたも義務では無いのだから」と簡単に論破されるのでしょう?でも、上司は今までのやり方変えるのを(照会は最初からしないということです)そう簡単に認めるでしょうか。
ただのおばさんの想像に過ぎないのですが、役所の担当者は、申請者と、今まで通りのマニュアルとの間で、相当辛い思いをするのではないか。自分がその立場だったらと考えただけで、ちょっと胸が苦しくなる感じです。
以上、私が書いたことはあくまで私の想像です。ひょっとしたらお役所では、「扶養照会は申請者が希望しなかったら、しなくていいよ」の流れがあっという間に出来るのかもしれませんしね。案外ね。
役所の担当者の方も労働者として、板挟みの辛い立場から「保護」されていたらいいな、そう思っているのです。やりたくない業務を、義務でも無いのにしなければならないのは、本当に辛い事だと思うからです。では。