おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

そう言えば、ミョウガの種って見たこと無い

 下の写真をご覧下さい。偶然ウチにあったものなんです。

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 バナナ、シャインマスカット、ミョウガ

 ネットで調べ物をしていて気付いたのですが、この三つには共通点があるのです。それは、「種が出来ない」という点なのです。

 

 私は無職なんですけど、社員(シャイン)マスカットはやっぱり美味しいですよね~。

 そして(何がそして?)、シャインマスカットに限らず種なしブドウという物は、一房一房、ジベレリンという薬品(植物ホルモンの一種だそうです)に浸すという手間を掛けて、種が出来ないようにするのだそうです。詳しいことは分からなくても、「薬品を使うんだ」ということで、ご理解頂ければと思います。

 

 栽培種のバナナとミョウガですが、こちらはそれぞれ三倍体、五倍体と呼ばれる特殊な染色体を持つ植物で、そのため種が出来ないのだそうです。

 以前にも拙ブログで「種なしスイカヒガンバナは三倍体」と書いたことがありますが、今日は「なぜ三倍体や五倍体の植物は種が出来ないか」について説明してみたいと思います。

 

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種のある野生種のバナナの断面  Wikipediaより

 

 生物の体は細胞で出来ており、その細胞一つ一つに遺伝情報が詰まった「染色体」というものが入っています。ヒトの染色体は46本、というのは聞いたことがあるかと思いますが、それは父から23本、母から23本貰うからです。そして、例えば、「髪の毛が直毛になるか天パになるか」、それは髪に関する父方の遺伝子と母方の遺伝子との話し合いで決まることになります。このように、46本の染色体は共通の話題(複数)を持つ同士、チームとして存在しています。

 ヒトの46本の染色体は、2本ずつの23チーム。これを2倍体と言います。3本ずつでチームであれば3倍体、5本ならば5倍体というわけです。

 卵や精子といった生殖細胞が次世代になるとき、それぞれ46本の染色体のままでは、世代を経るごとに染色体が倍々で増えてしまうという不都合がおこります。そこで生物は、生殖細胞を作る際には減数分裂と言って、染色体の本数を半分にするという技を使うのです。チームになっている染色体のどちらか一方だけ、合計23本を生殖細胞に詰めるのです。そうすれば、父と母から染色体を受け継いだ受精卵は、めでたく合計46本の染色体をもったヒトとなることが出来るわけです。

 ここで重要になるのは、染色体の「共通の話題を持つ同士」、つまりチームのメンバーが偶数と言うことです。発生や遺伝は非常にデリケートなものです。チームの構成員が奇数では綺麗に半分になることが出来ず、次世代を作ることはほとんど不可能になるのです。三倍体のスイカやバナナ、そして五倍体のミョウガ、これらに種が出来ないのはこういう理由があるからなのです。 

 

 如何でしたでしょうか。「種なしスイカ」の種明かし、お分り頂けましたら幸いです。では。