先日、ブックオフにてこちらをゲット。
少しずつ、少しずつ、ゆっくり楽しんでいます。お高いチョコレートを味わうように。
一番最初に登場する街は、聖フランチェスコの生まれ故郷であり、ユネスコ世界遺産である『サン・フランチェスコ聖堂』で有名なアッシジです。文章も写真も良くて、読み応えのある内容に、今年最初の「いい買い物」と満足しています。でも、ここで紹介するのは本の中身(アッシジの街や聖フランチェスコの事)ではなく、些末な周辺事項です。
のっけから自慢話のようですが、私は語彙は豊富な方だと思っているのです(せめてもの年の功、と寛大なご判断をお願いします)。ところが、この本を読み始めるやいなや、いきなり知らない言葉に二つも出会ったのです。
一つ目は壁画の写真に添えられたキャプション。「サン・フランチェスコの画家と呼ばれる逸名画家によるテンペラ壁画」とありました。有名・無名・高名・著名など、名のつく言葉はいくつか知っていますが、「逸名」は初めて聞く言葉です。意味は広辞苑によりますと、
年を経て、名前が伝わらなくなっていること、だそうです。
二つ目は、聖フランチェスコの生涯に言及した文章の書き出しの部分です。「10代のフランチェスコは銀流しのチンピラだった。」
銀流し、も広辞苑で調べますと、
①水銀に砥粉(とのこ)をまぜ、銅・真鍮などの金属にすりつけて、銀色を出すこと。また、その銀色をしたもの。
②(①がはげやすいことから)見かけだおし。まやかしもの。
「語彙が豊富」の看板は、おろしたほうがいいようです。60年近く生きていても、漫然と日々を過ごしていては、知らないことばかりなのも当たり前です。ちょっと反省。
フランチェスコはイタリア語読みで、英語読みではフランシスコですね。第266代のローマ教皇のお名前です。昨年の来日では、個人的にびっくりがありました。しかも三つ。
一つ目は、ローマ法王からローマ教皇に、呼び名が変更・統一されたことです。考えてみれば、世界史で習うときは必ずローマ教皇でしたよね。逆に、今までなぜ「ローマ法王」だったのか。不思議と言えば不思議です。
二つ目は、ローマ教皇の乗られるお車は、『パパ・モービル』という愛称があるということ。可愛い!でも、バチカンはこの呼び名はあまり気に入ってはいないようです。
三つ目は、麻生太郎氏がカトリックで、洗礼名がフランシスコだということ。理由は特になく、単純な驚きなのですが、「あ、そう」と流せないものがありました。
アッシジはいつか訪れてみたいと思っている憧れの街です。
私は、旅をする際は、予備知識はあればあるほどいいと思っている派です。来たるべき「いつか」に備え、本を読んだりネットにあたったり、いろいろ情報を蓄えておきたいと思います。しょせんは銀流しかもしれませんが、少しでも厚くしておこうと思うのです。では。
アッシジについて、こちらの過去記事もどうぞ。