おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

『なつぞら』について書かずにはいられない

 私は受けを狙って失言をしがちなので、しゃべる前に思いつきが妥当かどうか、良く考えるようにしたいと7月23日の記事に書き、8月14日にそれを実行したのである。

 14日はこちらではお盆なので、お寺さんがお経をあげに来て下さった。住職さんの息子さんで、若い方だった。

 「暑くて大変ですね」

 「ええ、衣が暑いんです」

というやりとりがあり、私は思いついた、

 「お坊さんと天ぷらは、衣をまとってあつい思いをしますね」

というネタを披露したく、ウズウズしたものの、外した場合、相手がお坊さんでお盆という時節柄、背筋がヒヤリとするだろうと思い、慎んだ。

 その後、どうしても言いたくて。

 夫と息子相手に「さっきさ・・・」と披露し、やや受けたので少しは満足した。でも、やっぱりその場で言いたかったという思いは残ったのだった。私は言いたいことは言わずにはいられない性分なのだろう。厄介だ。

 

 NHKの朝ドラ『なつぞら』をうんざりしながらも見続けている。拙ブログの読者の中にも楽しみに、あるいは大好きで視ている方もいるだろうから、批判的な感想は慎もうと思っていたのだが、ここに来て言わずにはいられないというところまで思いが膨らんでしまった。なので、書く。性分なので。

 

 脚本がひどすぎる。ヒロインを持ち上げることばかりに懸命で、回りに対する配慮がなさ過ぎるのだ。

 

 ヒロイン(広瀬すず)と、姉妹同然の娘(福地桃子)との二組一緒の結婚式って、ありえる?自分より綺麗なお嫁さんと一緒に並びたい花嫁って、います?しかも広瀬は白無垢に綿帽子。福地は振り袖に角隠しで、画面に占める体積的にも差がありすぎて、あまりにも主役と脇役。一世一代の結婚式であれはひどい。

 

 咲太郎とマダムの結婚祝いのパーティーも、マダムが可哀想すぎる。義理妹(広瀬)のバースデー・パーティーと兼ねるなんて。やらないほうがましなレベル。

 第一、あの時代、結婚した30女の誕生祝いなんてします?しかもよりによって8月15日!主役兄妹の父は戦死、母は東京大空襲で亡くなっているのに・・・。無神経すぎる。

 

 渡辺麻友と広瀬の扱いの差も非道い。妊婦のまゆゆが具合が悪いときは、回りがさも迷惑そうなリアクションで、広瀬が貧血でちょっとよろめいたら「水もってこい」のなんのの大騒ぎ。まゆゆが不憫。

 

 そして。極めつけは、あやみ(山口智子)が、息子同然に育てた咲太郎(岡田将生)に恋心を抱いていたと、戸田恵子が語るシーン。

 いる?その設定。キモいんですけど。30代で12、3歳の男の子を「母ちゃんと呼んでごらん」と引き取って、50代で30代になったその息子に惚れてるって、一番に困惑するのは岡田将生でしょう?なんでいい話風に涙ぐんでるの?

 ペラペラしゃべる戸田恵子も変。もしその内容が本当だったとしても、山口智子は絶対に岡田将生に知られたくなかったと思うんだよね。いくら女が口の軽い生き物だとしても、友達のそんな秘密はばらさないぐらいの仁義はわきまえているよ、普通。ちょっと女を馬鹿にしすぎ。

 馬鹿にしていると言えば、もし山口が岡田に惚れているという設定を、「朝ドラをみるおばちゃん層に受けるだろう」と思って書いたのなら、視聴者なめすぎ。

 

 今、世間ではNHKに対する風当たりが強くなっているけど、私も、受信料をとってこんな雑なドラマしかつくれないなんて、呆れているよ。ネットで『ざつぞら』と書かれているのを目にしたけれど、本当にその通り。

 

 嫌ならみるな、と言う向きもあるだろうが、せっかく4月からみると決めて欠かさずみてきたのだし、残り一ヶ月ちょっと。最後までみるつもりでいるのは、恐いもの見たさというヤツかも。

 せっかく可愛い広瀬すずを起用した朝ドラ、寒い展開ではなく、爽やかにすずしい風をお茶の間に届けて欲しいものである。

  あー、言いたいこと言ってさっぱりした。台風一過の夏空のごとし。では。