5日に放送された『NHKスペシャル人体Ⅱ 遺伝子(1)』を録画していたんですが、昨日視まして、良く理解できなかったので、今日もう一度視ました。
二回も視たということでお分かり頂けると思うのですが、とても興味深い内容でした。真剣に視ました。途中でウトウトなんかしてませんよ。特に難しい内容でもなかったと思うのですが、なぜ私は一回目の視聴で理解出来なかったのか。それは、視ている間中、一つの疑問が頭をもたげてきて、私の思考・理解の邪魔をしたからなのです。
番組の内容は人間の『DNA』についてでした。人間の体を作る設計図である「遺伝子」は、全DNA中のおよそ2%なのだそうです。そして、今回番組で取り上げたのは残りの98%、設計図の役割を持たない「ゴミ」だと言われてきたDNAでした。
実はこの98%のDNAには、人の姿形や、性格・才能を決める情報が潜んでいるかもしれないことが、徐々にあきらかになってきたのだそうです。実際、番組の中で採取した唾液中のDNAを解析して、俳優の鈴木亮平氏の顔をコンピュータで再現しました。それはビックリするほど本人そっくりに出来た「顔」でした。この再現は2%の遺伝子の解析だけでは不可能で、98%の方のDNAが持つ、人の顔を形作る情報(鼻の高さ、顎の形、目の大きさ等々)の解析により可能になったのだそうです。
???・・・。それって、「遺伝」なんじゃないの?2%の中に「鼻をつくりなさい」という情報があるのはわかります。でも、それを高くするのか低くするのかの鍵を98%の方が握っているとしたら、なぜそれを「遺伝子」と呼ばないの?番組を視ている間中、この疑問がグルグルして、一回目はなんだか良く理解出来ないまま終わってしまいました。
どうにも釈然としなかったので、もう一度視ることにしました。(退職して時間は有り余っているので)。
番組冒頭のナレーションが次の様に始まりました
実は遺伝子はDNAのほんの一部分。全部合わせても全体の2%ほどにしか過ぎません。遺伝子には体にとって必要なものを作り出す大切な働きがあります。例えば目や耳や心臓、血液などを作るための設計図の役割をはたしています。
そして、この時、画面の右下には、
遺伝子にはさまざまな定義があります、という文字が。
ああ、ここ、そんな簡単に飛ばさないで欲しかったなあ。遺伝子の定義について、簡単にでいいから説明して欲しかったと思いました。その上で、2%、98%の説明に入ってくれれば、私ももっとスンナリ番組に入れただろうと思いました。
2回目の視聴と、自分でネットで「遺伝子」について調べてみて、この番組では、「タンパク質を作る情報を持つDNA」を遺伝子と呼ぶ立場をとっているらしいことがわかりました。多分・・・。とりあえず、自分の中では納得がいきました。
でも、もう一つ、解けない疑問があるのです。
番組には、鈴木亮平氏の他に女優の石原さとみさんも出演していました。そして、彼女もDNAを番組に提供し、詳しい解析を受けていました。カフェインの分解能力は普通とか、耳がいいとか、車に酔いやすいとか・・・。そんな些末な情報をあれこれ並べるより、なぜ、鈴木氏のようにDNA解析からのコンピュータによる顔の再現を出さないのか。不思議でなりませんでした(笑)
年をとって理解力が落ちているのか、新しい知識についていけてないからなのか、最近は「テレビ番組が理解出来ない」ことが増えている気がします。あと、「何を言っているのか聞き取れない」ことも。テレビが友達の今日この頃なのに、どうしましょう、なんだか、暗澹(あんたん)たる思いです。略してD・N・A。では。