おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

木嶋佳苗死刑囚の獄中結婚に寄せる「声とほお!」

 木嶋佳苗死刑囚が週刊新潮のデスクと獄中結婚したのだそうです。果たして恋愛の果てなのか、「仕事」のためなのか、新郎の心理を巡って、ネット上には様々な憶測が飛び交っているようです。

 そんな中、新潮社出版部の中瀬ゆかり部長がテレビ番組(5時に夢中!)で語ったところによりますと、木嶋佳苗死刑囚は、「すごく声がいい。鈴を転がすような本当に魅力的な声」なのだそうです。

 男女を問わず美声は魅力的ですが、ある種の男性にとって「女性の声」というのは、その魅力の、ものすごく大きな部分を占めるようです。もちろん、その敏腕デスクとされる方の嗜好は分かりませんが。

 

 女性お笑いコンビ『ピンクの電話』のよっちゃんって、覚えておられますか?独特の甲高い声(今だったらアニメ声と言うことになるのかも)が特徴でした。彼女は結婚当時「玉の輿」と言われ、時々ご主人の浮気報道もあったように記憶しています。あるとき、その浮気報道でインタビューを受ける彼女をテレビで目にしました。彼女はいつもの「あの声」で、次のように語っていました。

 「ウチの旦那様は時々浮気をするんだけど、相手がみんな、こんな声なの~」

 どうやら彼女の旦那様は「あの声フェチ」のようだと私は思いました。そして、「脚フェチ」や「お尻フェチ」などと同様、「声フェチ」の人にとっては最重要事項なわけですな。

 木嶋佳苗死刑囚は、なんだかんだモテモテ人生だったわけですが、彼女がモテるために「声」が果たした役割は、想像以上に大きかったのかもしれません。そう考えると、アクリル板越しの会話でしか、彼女と直接接触することの無かったデスクの心に「恋」が芽生えたのも、無いことでは無いのかも知れません。

 

 実は、ここ2.3日、私の心に、西洋人(白人)の「美の基準問題」が発生していました。最初のきっかけは、1月にみた『グレース&フランキー』というアメドラの中のジェーン・フォンダの台詞です。うろ覚えなのですが、自分のチャームポイントを訊かれたグレイス(ジェーン・フォンダ)は、

 「そうね、ほお骨かしら」と答えたのでした。私は意味が分かりませんでした。謙遜?何かそういうジョークがあるの?

 そして、3日前です。ベネディクト・カンバーバッチ主演の『シャーロック』というドラマを見ていたときのことです。ベネディクト・カンバーバッチと言えば、「切れそうな」と形容されるほどの高いほお骨が特徴的な個性的なお顔立ちです。その彼に向かってワトソンが言う台詞。

 「君はそのほお骨や、立てた襟で、ミステリアスな雰囲気を作るんだ」

誤解の無いように書き添えますが、この時、確かに高い「ほお骨」は、魅力的なパーツとして語られていたのです。私たち日本人は顔の美醜を問題にする時、目や鼻や唇や顎を語ることはあっても、ほお骨にはあまり関心が無いと思うのです。驚いた私は調べましたとも、ネットで。

 

 西洋人(白人)の顔は骨格上、ほお骨の高くない人が一般的で、少数派である「ほお骨の高い顔」が、大人っぽく美しいとされているのだそうです。代表例は「ソフィア・ローレン」と「オードリー・ヘップバーン」。

 実際、ベネディクト・カンバーバッチのファンに、彼の何が魅力的かを尋ねると、「ほお骨」という声が多数あがるのだそうです。

 西洋と日本の美意識の違いに、「ほお!」と思ったでしょう?

 人が何に惹かれるのか、あるいは美しいと感じるのか。個人的な好みの問題は勿論、人種や文化や、あらゆる「背景」の影響を受けて、形作られるものなんですね。

 

 前述の中瀬部長は、木嶋佳苗死刑囚の魅力を「魔力」と評しました。ギリシャ神話のセイレーンは美しい歌声で船乗りを迷わせたと言いますが、美しい声で男達を次々に手玉に取った木嶋佳苗死刑囚は、現代の魔女と言えるのかも知れませんね。では。