おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

忠実と書いて、まめと読む

 知人から、ドナルド・キーン氏に関する面白い逸話を聞きました。

 若い人から「日本語がお上手ですね」と言われると、キーン氏は、「君たちが生まれる前から、僕は日本語を話してるんだ」と返していたそうです。

 

 お話変わって、例えば私も、若い人(息子達とか)が生まれる前から、津軽弁に親しんでいるのですが、それでも驚くことがまだまだあります。

 

 まめ【忠実】には、よく働くとか、体の丈夫なこと等、いくつかの意味があります。

 おそらく、この「まめ」から来ていると思われるのですが、下北弁には「まめしい」という方言があり、津軽には「まみしい」という津軽弁があります。そして、ややこしいのは、この二つの方言は微妙に意味が異なっているという点です。

 下北弁の「まめしい」は働き者という意味です。これに対して、津軽弁の「まみしい」は元気だという意味になるのです。

 

 以前、ある年長の方に、「良く働く方ですね」という意味で、下北出身の私は「まめしい人だ!」と言いましたら、生粋の津軽人であるその方は、

「なんも。あっちもこっちも、悪いところだらけだ」と憤慨されたことがありました。

 

 全く意味が異なっていれば起きないような言葉の誤解が、似たような意味合いであるために、かえって生じることがあるのだなあと気づいた、困ったけれど、面白い経験でした。

 以上、津軽弁と下北弁に関する、まめ知識でした。では。