職場の敷地内に柘榴の木があります。初夏に咲くオレンジ色の花は、葉の色の明るさと相まって、いかにも爽やかで華やかな「夏の到来」って感じがします。
秋になると赤い実をつけます。ザックリと割れた実が枝になっている様を見たいと思うのですが、寒い地方の柘榴は裂果しない種類らしいです。
職場の柘榴の木です
この柘榴の実を見る度に、「柘榴のうんちく」を書こう、書こうと思ってはいたのですが、遂に今日、書くこととなりました。その理由は最後に述べたいと思います。
グラナダと言えば、「アルハンブラ宮殿」で有名な、ユネスコ世界遺産にも登録されているスペインの都市ですが、実は、「グラナダ」とはスペイン語で「柘榴」を意味していると言われます。もともと、ラテン語で「粒状の種が多い」という意味だったのだそうです。
「グレナデン・シロップ」と聞けば、ああ、と思われる方もいらっしゃるかも。柘榴のシロップなんですよ。
英語では、柘榴は「pomegranate ポムグラネット」。フランス語の「種の多いリンゴ」からきているのだそうです。種が多いという意味では、1月の誕生石、garnet ガーネット(ざくろ石)も仲間です。さらに、「種の多い」つながりで、手榴弾は、「grenade グレネード」。恐ろしい。「榴」の字が禍々しく見えますね。
恐ろしいと言えば、「柘榴は人肉の味がする」って、聞いたことありませんか。これは、鬼子母神が人間の子を捕まえて食い殺すのをお釈迦様に止められ、代わりに柘榴を食べている、という日本の俗信なのだそうです。
さて、まだまだ「柘榴」について書きたいことはありますが、今日はここまでにします。最後に、柘榴について書こうと思ったきっかけを、お見せしましょう。
こんな絵を見せられたら、さらに言うことなんかありません。まさしく、
「ザ・くろうと(玄人)」って感じです。