おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

柘榴(ざくろ)あれこれ 1

 職場の敷地内に柘榴の木があります。初夏に咲くオレンジ色の花は、葉の色の明るさと相まって、いかにも爽やかで華やかな「夏の到来」って感じがします。

 

 秋になると赤い実をつけます。ザックリと割れた実が枝になっている様を見たいと思うのですが、寒い地方の柘榴は裂果しない種類らしいです。

f:id:takakotakakosun:20181004202558j:plain 職場の柘榴の木です

 

 この柘榴の実を見る度に、「柘榴のうんちく」を書こう、書こうと思ってはいたのですが、遂に今日、書くこととなりました。その理由は最後に述べたいと思います。

 

 グラナダと言えば、「アルハンブラ宮殿」で有名な、ユネスコ世界遺産にも登録されているスペインの都市ですが、実は、「グラナダ」とはスペイン語で「柘榴」を意味していると言われます。もともと、ラテン語で「粒状の種が多い」という意味だったのだそうです。

 「グレナデン・シロップ」と聞けば、ああ、と思われる方もいらっしゃるかも。柘榴のシロップなんですよ。

 

 英語では、柘榴は「pomegranate ポムグラネット」。フランス語の「種の多いリンゴ」からきているのだそうです。種が多いという意味では、1月の誕生石、garnet ガーネット(ざくろ石)も仲間です。さらに、「種の多い」つながりで、手榴弾は、「grenade グレネード」。恐ろしい。「榴」の字が禍々しく見えますね。

 

 恐ろしいと言えば、「柘榴は人肉の味がする」って、聞いたことありませんか。これは、鬼子母神が人間の子を捕まえて食い殺すのをお釈迦様に止められ、代わりに柘榴を食べている、という日本の俗信なのだそうです。

 

 さて、まだまだ「柘榴」について書きたいことはありますが、今日はここまでにします。最後に、柘榴について書こうと思ったきっかけを、お見せしましょう。

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速水御舟 『鍋島の皿に柘榴』

こんな絵を見せられたら、さらに言うことなんかありません。まさしく、

ザ・くろうと(玄人)」って感じです。