囲炉裏(いろり)。あの炭で暖をとる、アレです。ハイ。
自在鉤(じざいかぎ)。囲炉裏の上に吊す棒です。鍋や鉄瓶をかけます。
横木(よこぎ)。自在鉤の長さを調節するためのもの。ただの板きれからデザイン性の高いものまで、形は様々あります。
この一月ばかりで、ナイスな横木に二回も出会いましたよ。
左は平川市『盛美館』にて。鉄瓶を吊した自在鉤と「茄子」型の横木です。
『盛美館』については下の記事で「障子」も紹介しています。こちらの意匠もユニークですよ。
chokoreitodaisuki.hatenablog.com
右は弘前市『ギャラリー森山』にて。横木は火事よけの験を担いで水に縁のある「魚」のデザインが良く用いられますが、その中でも「鯛」は人気のようです。
こちらの「鯛」、いいですね。福々しい姿をしています。いかにも「縁起がいい」という感じがします。なんといっても、「尾」がいいです。ピンと跳ね上がって、小気味いいです。
森山さんの「鯛」をみて、盛美館はなんで「茄子」なんだろうと気になり出しました。縁起物の「茄子」としては、初夢の第三位にランクインしているぐらいで、これといって御利益もなさそうだし、火事よけとしては、「焼き茄子」なんて美味しいものがあるぐらいですから、むしろ逆効果かと思われます。
そこで思い付いたのが「ダジャレ」ですよ。
「茄子」は、「成す」、「生す」に通じる!
こりゃ縁起がいい、ということで、きっと盛美館の御当主も「茄子」にされたのではないかと思うんです。明治の建物ですので、いくらなんでも自在鉤の棒と茄子で「ボーナス」ってことはないと思うのよ、ねえ。どう思われます?